ブリジット (GUILTY GEAR)

GUILTY GEARの異端児、ブリジット

ブリジットは、アークシステムワークスの2D対戦格闘ゲーム「GUILTY GEAR」シリーズに登場する人気キャラクターです。初登場は2002年の『GUILTY GEAR XX』。少女のような愛らしい外見とは裏腹に、実は少年であるという設定が、当時大きな衝撃を与えました。

「男の娘」ブームの先駆け

ブリジットは、その後の「男の娘」ブームの先駆けとして知られています。オタク文化史研究家の吉本たいまつ氏は、ブリジットを現代の「男の娘」の直接の先祖であると考察しています。かわいらしい少年を女装させるという嗜好が、ブリジットの登場によって確立されたと言えるでしょう。

しかし、2022年に『GUILTY GEAR -STRIVE-』で再登場した際、ブリジットはトランスジェンダー女性であるという設定に変更されました。この変更は、国内外で大きな議論を巻き起こしました。

ブリジットの物語

ゲーム内の設定を見ていきましょう。

元々、ブリジットはある村の富豪の息子として生まれました。しかし、その村には男の双子を不吉とする迷信があり、両親はブリジットを女の子として育てることにしました。その結果、ブリジットは少女のような風貌や言動を身につけてしまったのです。

両親が心を痛めていることを知ったブリジットは、自分が男として生きていくことを決意します。そして、男の双子が不吉という迷信を覆すため、高額の懸賞金目当てにギア・ディズィーの捕獲の旅に出ます。

ディズィーの捕獲には失敗したものの、ブリジットは賞金稼ぎとしての才能を開花させ、実家に大量の仕送りをします。その結果、自身を悩ませていた故郷の風習もなくなりました。しかし、同時にブリジットは目標を失い、賞金稼ぎを続けながらやりたいことを探す旅を続けています。

『GUILTY GEAR -STRIVE-』での転換

『GUILTY GEAR -STRIVE-』では、迷信が解けた後、改めて男として生きていこうとしたブリジットが、女性的な自分と男性的な生き方の間で葛藤する姿が描かれています。ゴールドルイスやカイとの交流を経て、ブリジットは自分に嘘をつかないと決意し、「女」と自認するようになりました。

この設定変更は、LGBTQ+コミュニティからも歓迎される一方で、従来のファンからは批判的な意見も上がりました。しかし、アークシステムワークスはブリジットの性自認を尊重し、彼女を「彼女」として扱うことを明確にしました。

ブリジットの魅力

ブリジットの魅力は、その複雑な背景と、自分らしさを追求する姿勢にあると言えるでしょう。彼女は、性別という枠にとらわれず、自分の心に正直に生きることを選択しました。その姿は、多くの人々に勇気を与えています。

ゲーム内では、ヨーヨーを武器に戦うトリッキーなキャラクターとして人気を博しています。また、熊のぬいぐるみであるロジャーとの掛け合いも、ブリジットの魅力を引き立てています。

まとめ

ブリジットは、「GUILTY GEAR」シリーズにおいて、常に話題の中心にいるキャラクターです。彼女の物語は、性同一性、自己受容、そして多様性という現代社会における重要なテーマを提起しています。ブリジットの今後の活躍から目が離せません。

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