ブリックスアンドモルタル

ブリックスアンドモルタルについて

ブリックスアンドモルタル（Bricks and Mortar）は、2014年3月2日に誕生したアメリカの競走馬で、その名は競馬界に多大な影響を与えた存在といえます。彼の主な業績には、2019年に達成した数々のG1勝利があり、その中にはペガサスワールドカップターフ、ターフクラシックステークス、マンハッタンステークス、アーリントンミリオンステークス、ブリーダーズカップ・ターフなどが含まれています。特にこの年にはエクリプス賞で年度代表馬および最優秀芝牡馬に選ばれるという栄誉も獲得しました。

戦績

ブリックスアンドモルタルは、2015年9月にキーンランドの1歳馬セールにて20万ドルで落札され、チャド・ブラウン厩舎へと入厩しました。デビューは2017年1月に行われ、その後無傷の4連勝を達成し、アメリカ競馬の名誉の殿堂博物館ステークスで初めての重賞勝利を挙げました。しかし、その後彼は跛行の症状に悩まされ、手術を受けることとなりました。この手術は名獣医のラリー・ブランリッジが担当し、成功を収めましたが、競走馬に復帰するまでには約1年の休養が必要でした。

2018年12月に一般競走で復帰したブリックスアンドモルタルは、2019年のペガサスワールドカップターフにおいてG1初制覇を達成し、その後のターフクラシックステークス、マンハッタンステークスも制することで北米の古馬芝路線のトップホースとなりました。2019年8月7日には、社台グループの吉田照哉が繁殖馬としての権利を取得し、2020年から日本で種牡馬として活動することが決まりました。

引退レースとなったブリーダーズカップ・ターフでは、レースの最中にユナイテッドをアタマ差でかわし、7連勝を達成。G1勝利は5回に達し、見事な形で競走人生を締めくくりました。2020年1月23日にエクリプス賞にて2019年の年度代表馬および最優秀芝牡馬に選出されたことも、彼の名声を高める一因となりました。

種牡馬時代

ブリックスアンドモルタルは、現役を引退した2019年12月23日から社台スタリオンステーションで種牡馬生活を開始しました。2020年の初年度には、600万円という種付け料が設定され、2020年2月5日のスタリオンパレードで正式にお披露目されました。彼の競走時代の素晴らしい成績を踏まえ、評価は高く、初年度は178頭、2年目には180頭の牝馬をサポートしました。

2023年にデビューした産駒の一頭、テラメリタは阪神競馬場で初勝利を飾り、ブリックスアンドモルタル産駒としての初出走・初勝利を抜擢されました。この勝利について、社台ファームの吉田照哉代表は、ブリックスアンドモルタルが完璧な競走成績の持ち主であり、その産駒が期待に応えたことを喜びました。また、社台スタリオンステーションの場長である徳武英介も、その産駒の走りについて高く評価し、父の影響が育成されつつあると述べました。

ブリックスアンドモルタルの初年度産駒には、サンデーサイレンスの血を引く馬も多く、今後の活躍が注目されています。彼の血筋からは、優れた潜在能力を持つ競走馬が次々と誕生することが期待されています。

主な産駒

2021年産からは、グレード制重賞優勝馬のゴンバデカーブース（2023年サウジアラビアロイヤルカップ）やイーグルノワール（2023年兵庫ジュニアグランプリ）、アンモシエラ（2024年ブルーバードカップ）など、多くの優秀な産駒が期待されています。

血統

ブリックスアンドモルタルの母、ビヨンド・ザ・ウェーブスはアメリカ産馬で、フランスでまず活躍し、その後アメリカへ移籍しました。彼女もまた重賞で4度の2着を経験した能力の高い馬です。ブリックスアンドモルタル以外にも、重賞勝ち馬を輩出しています。血統を遡ると、著名な血統馬たちが名を連ねており、彼の遺伝子が新たな競走馬たちに引き継がれていくことが期待されます。

もう一度検索