ブリッジ回路

ブリッジ回路の概要

ブリッジ回路とは、特定の導線から流れる電流が分岐した後、別の導線で再度結合されて閉じた回路を形成する電気回路の一種を指します。初めは計測用途に主に使われていましたが、近年では電源回路においても利用されています。

よく知られているブリッジ回路の例

ブリッジ回路の中で最も知られているのは、電気抵抗の測定に用いられるホイートストンブリッジです。この回路は、サミュエル・ハンター・クリスティによって発明され、後にチャールズ・ホイートストンによって改良されています。

ホイートストンブリッジは、四つの抵抗器が正方形形式で接続されており、そのうち一つは未知の抵抗器（Rx）、一つは可変抵抗器（R2）、残りの二つは固定抵抗器（R1、R3）で構成されています。回路のある対角には電源が接続され、もう一つの対角には検流計（VG）が接続されています。この状態で、検流計が示す値がゼロになるように可変抵抗器を調整することにより、未知の抵抗器（Rx）の値を求めることができます。この時の可変抵抗器の値とその隣に接続されている抵抗器の値の比（R2/R1）が、未知の抵抗器とその隣の抵抗器の値の比（Rx/R3）と等しくなるためです。

ホイートストンブリッジの拡張

この原理は交流回路のインピーダンス測定にも利用されており、ウィーンブリッジ、マクスウェルブリッジ、ヘビサイドブリッジなどの多様なバリエーションが存在します。これらの回路も基本的には同じ原理に基づいており、同一の信号源に結びついた二つのポテンショメータからの出力を比較することで機能します。

電源回路としてのブリッジ回路

電源回路の分野において、ブリッジ回路はしばしばブリッジ整流器として知られる形で使用されます。この場合、ダイオードや同様の電子素子が組み合わされており、交流電流を直流電流に整流する役割を果たします。これにより、交流から直流への変換が行われ、また直流電源のプラスとマイナス接続を柔軟に行えるようになります。

さらに、直流モーターの制御においては、Hブリッジ回路が用いられ、モーターの回転方向を制御することが可能になります。この技術を活用することで、さまざまな機器や装置に応じた精密な制御が実現できるのです。

まとめ

ブリッジ回路は、計測や電源回路で幅広く活用され、特にホイートストンブリッジはその代表的な例です。この技術は、電気的な測定や制御の分野で非常に重要な役割を果たし、今後もさまざまな発展が期待されています。

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