ブルースクリーン

ブルースクリーン（Blue Screen of Death, BSoD）とは

ブルースクリーン（Blue Screen of Death, BSoD）とは、Microsoft Windows オペレーティング[[システム]] (OS) で深刻なシステムエラーが発生した際に表示されるメッセージとその画面全体を指す通称です。一般的には「青い死の画面」とも呼ばれます。青色の背景に白い文字でエラーメッセージが表示されるのが特徴です。他のOSでは、同様のシステム停止状態を「カーネルパニック」などと呼びます。

ブルースクリーンの概要

OSの特性上、システムに深刻なダメージが加わると、ハードディスク、メモリ、CPUに保持されたデータが破損または消失する危険性があります。ブルースクリーンは、Windows自身やその他のハードウェアへの更なる損傷を防ぐために表示され、必要な復旧処理を開始するための状態です。

主な原因としては、Windowsのシステムファイルやレジストリデータの破損、不良なメモリモジュールの使用、デバイスドライバの問題などが挙げられます。意図的にブルースクリーンを発生させるツール（NotMyFaultなど）も存在します。

再起動で解決する場合もありますが、頻繁に発生する場合は、システムの復元、セーフモードでの起動、問題のあるプログラムの削除、OSの再インストール、またはハードウェアの交換が必要になることもあります。

ブルースクリーンの画面表示

通常、青い画面に白い文字でエラーメッセージが表示されます。ただし、PC-9800シリーズ用のWindowsでは黒い画面で表示されます。Windows 8 以降では、ブルースクリーンが大幅に刷新され、顔文字「:(」と簡潔なメッセージが表示されるようになりました。Windows 10 の Insider Preview版では、緑色の画面で表示される「グリーンスクリーン」に変更されています。

画面解像度は VGA グラフィックモードで、Windows XP以降は SVGA での表示となります。初期のWindowsでは、視覚障害者向けに表示色を変更する設定も可能でした。

Windows 9x系のブルースクリーン

Windows 95、Windows 98、Windows Me などの Windows 9x 系は、OS の構造上、ソフトウェアやデバイスが不安定になるとブルースクリーンが発生しやすい傾向があります。システムの復帰を試みるか、再起動を選択できますが、復帰した場合でもシステムが完全に安定しないことが多いため、重要なデータは保存してから再起動することが推奨されます。ブルースクリーン上で再起動した場合、未保存のデータは失われます。

Windows NT系のブルースクリーン

Windows NT 系では、9x 系と比較して安定性が高く、軽微なソフトウェアエラーでブルースクリーンが発生することは少なくなりました。Windows XP 以降では、エラー報告機能が実装され、エラー原因の特定が容易になりました。

しかし、ブルースクリーンが表示される場合は、OS の再インストールが必要となる深刻なエラーが発生している可能性があります。主な原因は、ハードウェアトラブル、デバイスドライバの不具合、コンピュータウイルスなどです。

NT 系では、ブルースクリーンが発生すると OS が安全確保のためにほとんどの機能を停止するため、未保存のデータは失われます。画面には、エラーの概要、16進数エラーコード（Windows 8 以降は省略）、問題のあるファイル名などが表示されます。

NT 系のブルースクリーンは、英語表記ですが、エラーの原因となったファイルや対処方法などが明確に示されるため、9x 系と比較して問題解決が容易です。

Windows 8 以降では、ブルースクリーンのデザインが刷新され、表示内容も簡略化されました。Windows 10 からは、ヘルプページへのショートカットが記載されたQRコードが追加され、ユーザーが対処しやすくなりました。

Windows 11 のブルースクリーン

Windows 11 では、Windows 10 とレイアウトは変わりませんが、背景が黒色に変更されました。Windows 10 および Windows 11 には、グリーンスクリーンも存在します。

レッドスクリーン

ブルースクリーンほど一般的ではありませんが、レッドスクリーン（Red Screen of Death, RSoD）と呼ばれるものも存在します。Windows Vista の初期のベータ版に存在し、ブートローダーのエラー時に表示されました。Windows XP にも存在が確認されており、OS が起動できないほどの致命的なエラーが発生した場合に表示されます。

クラッシュダンプ

Windows NT 系 OS には、クラッシュダンプと呼ばれる障害解析ファイルの作成機能があります。クラッシュダンプには、クラッシュ発生時のメモリ情報などが保存されます。初期設定では、C:\Windows\Minidump に保存されます。クラッシュダンプファイルをマイクロソフトに提出することで、エラーの原因を分析してもらえる可能性があります。ただし、クラッシュダンプファイルには個人情報が含まれる可能性があるため、取り扱いには注意が必要です。

他の OS でのブルースクリーン

他の OS におけるブルースクリーンに相当する状態は、以下の用語で示されることがあります。

(カーネル)パニック (Unix系OS、Linux、macOS)
爆弾アイコン、サッドマック (Classic Mac OS)
* Guru Meditation (初期のAmigaOS)

その他

ジョークソフトとしてブルースクリーンを再現するソフトウェアや、マイクロソフト自身が配布しているスクリーンセーバー BlueScreen Screen Saver が存在します。また、ブルースクリーンを別の色に変更する方法も存在します。

Windows 98 のベータ版のデモンストレーション中にブルースクリーンが発生し、会場中が拍手喝采となったエピソードもあります。

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