ブルー・スカイ (チューリップの曲)

「ブルー・スカイ」 - チューリップのシングル

「ブルー・スカイ」は、1977年6月5日にリリースされたチューリップの12枚目のシングルです。この楽曲は、同年に発表されたアルバム『WELCOME TO MY HOUSE』の制作中に誕生しました。アルバムには「新しい夜だから」という楽曲がシングル候補として検討されていましたが、プロデューサーの新田和長からその内容がシングルにふさわしくないとの指摘を受け、新たに制作されたのが「ブルー・スカイ」でした。

この楽曲は、財津和夫がしばしば言及する「悲しみの象徴」としての青空をモチーフにしており、彼の音楽における代表作の一つとなっています。リリースにあたっては、ヒットの期待も込めてテレビ用のスポット広告が制作されました。

音楽的な特徴

「ブルー・スカイ」には間奏に特徴的なギターフレーズがあり、これがパティ・ペイジの「Lover Come Back To Me」と同じメロディを4小節間使用されています。財津本人は曲が完成した後にこの類似性に気付いたものの、「ブルースカイ」と言う言葉が無意識のうちに自分の中にあったのだと話しています。結果として、これはオマージュとして受け取ってもらえればと思っているようです。

映画との関係

このシングルは、2007年に公開された映画『Little DJ〜小さな恋の物語』の挿入歌としても用いられました。映画のテーマに合致した感情的な歌詞が、物語と相まって多くの人々に感動をもたらしました。

ジャケットと歌詞の意義

シングルジャケットの裏面には、チューリップのアルバムアートにしばしば登場する「I dedicate this record to ～」という言葉が記されています。これはシングルにもかかわらず、この特別なフレーズが使われており、その内容は「I dedicate this record to sexy - windows throughout the country.」となっています。

興味深いことに、「恋人への手紙」という曲は『WELCOME TO MY HOUSE』には収録されていませんが、2004年には財津のソロアルバム「サボテンの花〜grown up〜」においてセルフカバーされました。これにより「ブルー・スカイ」が持つ深い感情やテーマが世代を超え、再び多くのリスナーに届けられることとなりました。

「ブルー・スカイ」はそのリリースから数十年が経過してもなお、聴く人々の心に残る楽曲です。悲しみと希望が交錯するそのメロディは、現代においても多くの支持を受け、チューリップの音楽の中でも特に重要な作品の一つとして位置づけられています。

もう一度検索