ブルー・ポール

ブルー・ポール（Blue Paul）について

ブルー・ポールは、スコットランドに起源を持つ絶滅した闘犬の一種で、別名をブルー・ポール・テリア（Blue Paul Terrier）やスコティッシュ・ブル・アンド・テリア（Scottish Bul-and-Terrier）とも呼ばれています。現代では、この犬種の復刻にあたるブルー・スタッフォードシャー・ブル・テリア（Blue Staffordshire Bull Terrier）が存在しています。

歴史的背景

この犬種のルーツは1770年代に遡り、ジョン・ポール・ジョーンズと呼ばれる海賊の一味が持ち込んだブル・アンド・テリア（ブルテリアの原種）とされます。ブルー・ポールは、ブルーの毛色を持つオールド・イングリッシュ・ブルドッグやイングリッシュ・グレイハウンドとの交配によって誕生しました。毛色の好みについては、改良者の個人的な好み、海賊の思い出を象徴する青色、あるいは犬の威厳を強調するためであるなど、いくつかの説があります。

普段は番犬やペットとして飼われていたものの、時には闘犬としても使用されました。ブルー・ポールは、戦いの最中に声を発することなく、ただひたすらに戦うことで知られています。これが多くの人気を集める要因となり、原産地の周辺では広く愛されていました。しかし、19世紀後半に闘犬が禁止されるとこの犬種の数は急激に減少し、約100年にわたりほぼ絶滅状態にありました。

最近では、ブルー・ポールを復活させようとする動きがスコットランドで行われており、当時の犬種の末裔とその作出に用いられた犬との交配によって再構築が進められています。しかし、使用された犬種のうち2つは既に絶滅しているため、代わりにブルテリアとスタッフォードシャー・ブル・テリアが採用され、現代のブルー・スタッフォードシャー・ブル・テリアとして形を変えることになりました。

特徴

ブルー・ポールの体型はがっしりとしており、筋肉質でありながら脚は長めです。頭部は比較的小さく、短いマズルを持ち、しっかりとしたアゴの力を誇っています。目は小さく、鋭い眼光を持ちながら、琥珀色またはブルーの瞳が特徴です。耳は垂れており、断耳によって立てられますが、尾は細く飾り毛がない状態で切られずに残されます。毛は滑らかで艶やかであり、毛色にはブルーまたはジェット・ブラックの単色、基準の色にホワイトのパッチが入ることがあります。体つきは大型犬であり、その性格は耐え忍ぶことができ、知的で忠実です。

まとめ

ブルー・ポールという犬種は、スコットランドの歴史を語る上で重要な存在であり、昔の闘犬文化を反映しています。現代の取り組みを通じて、少しずつその知名度を高めつつある一方、依然として原産地以外での認知度は低いのが現状です。

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