ブレイバーン (リンゴ)

ブレイバーン：ニュージーランド生まれのリンゴ

ブレイバーン（Braeburn）は、ニュージーランドで生まれたリンゴの品種です。その特徴的な風味と、他の品種の親としての役割から、世界中で広く栽培されています。

特徴

ブレイバーンは、以下のような特徴を持っています。

風味: 甘味と酸味のバランスが良く、芳醇な香りがあります。
外観: 果皮は赤く着色し、円錐形をしています。
果肉: 黄白色で、サクサクとした食感で、果汁が豊富です。
貯蔵性: 冷蔵保存で最大4ヶ月ほど保存可能です。
栽培: 樹勢が強く、比較的若い木でも実をつけやすいです。ただし、長く暑い夏と、一定時間の低温期が必要です。
その他: 黒星病、さび病、うどんこ病にかかりやすい傾向があります。

歴史

ブレイバーンは、1950年頃にニュージーランド南島のネルソン近郊で発見されました。‘レディハミルトン’の偶発実生として生まれ、花粉親は不明ですが、‘グラニースミス’であると考えられています。1952年に商業栽培が始まり、ニュージーランドで急速に広まりました。最盛期には、ニュージーランドのリンゴ生産量の約40%を占めていましたが、近年は減少傾向にあります。

派生品種

ブレイバーンには、枝変わりによって生まれた多くの派生品種が存在します。これらの品種は、着色や風味などが異なり、様々なニーズに応えています。

主な枝変わり品種:

‘Braeburn Brayleet’
‘Braeburn Hidala’
‘Braeburn Joburn’
‘Braeburn Mahana’
‘Braeburn Mariri Red’
‘Braeburn Rocket Red’
‘Braeburn Rosabel’
‘Braeburn Royal’
‘Kumeu Crimson Braeburn’
‘Lochbuie Red Braeburn’

交配親としてのブレイバーン

ブレイバーンは、交配による品種作出の親としても重要な役割を果たしています。特に有名なのは、以下の品種です。

ジャズ（Jazz）: ‘ブレイバーン’を種子親、‘ロイヤルガラ’を花粉親としています。
エンヴィ（Envy）: ‘ロイヤルガラ’を種子親、‘ブレイバーン’を花粉親としています。
カンジ（Kanzi）: ‘ガラ’を種子親、‘ブレイバーン’を花粉親としています。

これらの品種は、ブレイバーンの持つ風味や貯蔵性の良さを受け継ぎ、世界中で人気を集めています。

栽培のポイント

ブレイバーンを栽培する上でのポイントは、以下の通りです。

日当たりと水はけの良い場所を選びましょう。
剪定を行い、木の内部まで日光が当たるようにしましょう。
病害虫の予防を徹底しましょう。
隔年結果を防ぐために、摘果を適切に行いましょう。

まとめ

ブレイバーンは、独特の風味と貯蔵性の高さ、そして他の人気品種の親としての役割を持つ、非常に価値のあるリンゴです。生食はもちろん、調理やジュースなど、様々な用途で楽しむことができます。ぜひ一度、ブレイバーンの美味しさを味わってみてください。

参考資料
Pomiferous: “Braeburn”
* Orange Pippin: “Braeburn apple”

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