ブレット・セシル

ブレット・アーリオン・セシル（Brett Aarion Cecil, 1986年7月2日 - ）は、アメリカ合衆国メリーランド州出身の元プロ野球選手（投手）。左投右打で、現在はフリーエージェント（FA）となっている。

プロ入り前

ボルチモア近郊で生まれ、ニューヨーク・ヤンキースファンとして育った。メリーランド大学カレッジパーク校ではクローザーとして活躍し、通算23セーブを記録している。

プロ入りとブルージェイズ時代

2007年のMLBドラフト1巡目追補（全体38位）でトロント・ブルージェイズから指名されプロ入り。A-級オーバーン・ダブルデイズでプロデビューを果たし、先発投手として防御率1.27を記録。2008年にはA+級からAAA級まで昇格した。

2009年、AAA級で開幕を迎えたが、5月にメジャー昇格。5月5日の初登板では6回1失点と好投し、2度目の登板で初勝利を挙げた。その後、故障者続出で先発ローテーションに定着したが、後半戦は打ち込まれる場面も多く、左膝の負傷もあって成績を落とした。年間投球回数制限に達したためシーズンを終え、最終的に7勝4敗、防御率5.30を記録した。

2010年は、自宅での料理中の負傷により、AAA級で開幕を迎えた。その後、メジャーに昇格すると、シーズン終了まで先発ローテーションの一角を担い、リーグ2位の平均援護点にも恵まれ、チーム最多の15勝を挙げた。特にアメリカンリーグ東地区の上位3チームに対しては、9勝2敗と好成績を残した。しかし、5失点以上を7度記録するなど、不安定な面もあった。

2011年は球速の低下に苦しみ、AAA級に降格。2012年も開幕をマイナーで迎えた。6月にメジャー昇格し、9試合に先発したが結果を残せず、再びAAA級へ降格。9月に再昇格後はリリーフに転向した。

2013年にリリーフに専念すると、前半戦は防御率1.94、奪三振率10.68と好成績を収め、自身初となるオールスターに選出された。後半戦は成績を落としたが、最終的に60試合に登板し、防御率2.82、奪三振率10.38を記録した。

2014年は自己最高の66試合に登板し、防御率2.70、奪三振率12.8と好成績を記録。2015年も63試合に登板し、防御率2.48と安定した投球を見せた。2016年は54試合の登板に留まり、防御率3.93とやや成績を落とし、オフにFAとなった。

カージナルス時代

2016年11月、セントルイス・カージナルスと4年3050万ドルで契約。2017年にはWBCアメリカ合衆国代表にも選出された。背番号は当初21だったが、後に27に変更。2018年は40試合の登板に留まり、防御率も6点台と低迷した。2019年には左手首の手術のため全休。2020年にはサイドスローへの転向を試みたが、公式戦への登板は無く、自由契約となった。

投球スタイル

左投げだが、元々は右利き。4歳の誕生日に、叔母から間違って左利き用のグローブをプレゼントされたことがきっかけで、左投げ投手になった。平均91mph（約145.6km/h）の速球（ツーシーム）と鋭いスライダー、チェンジアップが持ち味。カーブも投げる。プロ入り後にチェンジアップを習得し、決め球の一つとした。2010年からはカッターも投げるようになったが、三振を奪えるタイプではなかった。

詳細情報

年度別投手成績

(2019年度シーズン終了時)
年度別守備成績

(2019年度シーズン終了時)

記録

MLBオールスターゲーム選出：1回（2013年）

背番号

27（2009年 - 2016年、2017年6月16日 - ）
* 21（2017年 - 同年6月15日）

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