ブロンコビリー

ブロンコビリー：ステーキレストランチェーン

株式会社ブロンコビリーは、愛知県を中心とした東海地方を基盤に、ステーキレストランチェーン「ブロンコビリー」を展開する企業です。その歴史は1978年、名古屋市北区に開業した「ステーキハウスブロンコ」に遡ります。

創業と成長

1983年にレストランチェーンとして設立されたブロンコビリー。その名前の由来は、スペイン語で「野生の馬」「荒々しい」を意味する「ブロンコ」と、アメリカの少年の名前「ビリー」を組み合わせたもの。「元気で少年少女のような夢を持った会社」でありたいという願いが込められています。

東海地方を中心に店舗を拡大し、東京都、大阪府などにも進出。2020年12月末時点で128店舗を構え、全店直営の郊外型店舗として、駐車場を完備しています。2014年度には、日本の飲食業界で最高水準の売上高経常利益率（15.4%）を達成しました。

特徴

ブロンコビリーの大きな特徴は、オープンキッチンとサラダバーです。炭火焼きによるステーキや俵型ハンバーグの調理風景を眺めながら、新鮮な野菜や季節の料理をサラダバーで楽しむことができます。ただし、スープバー形式は採用しておらず、メイン料理提供前に従業員がカップ1杯を提供するスタイルです。

苦境と再生

1998年、低価格競争に参入するため、炭火焼き調理やサラダバーを一時休止。しかし、メニューの質低下を招き、客足が遠のきました。さらに、2001年のBSE問題で牛肉の輸入が滞り、5億円規模の赤字を計上。倒産の危機に瀕しました。

創業者の竹市靖公氏は、この苦境を機に経営方針を転換。「低価格戦略による事業規模の拡大」から「顧客に提供する価値の向上」へと軸足を移し、「他では真似のできないもので客を喜ばす」「客も従業員もすべて幸せにする」という原点に回帰しました。質の高いメニュー提供と、セントラルキッチンを活用したコスト削減により、業績を回復させました。

上場と人材育成

2007年にはJASDAQに上場。2011年には東証1部・名証1部への銘柄変更を果たしました。竹市氏は、自身が保有する株式の一部を幹部や従業員に贈与。人材育成にも力を入れ、アメリカ研修への参加機会を設けるなど、勤務環境の充実にも努めています。

現在

現在は、炭火焼き調理やサラダバーを再開し、各店舗にかまどを設置。新潟県津南町産のコシヒカリをかまどで炊き上げ、提供しています。また、人材教育にも注力し、売上高の1%以上を人材育成に投資しています。

近年の出来事

2013年には、アルバイト店員による冷凍庫への不適切投稿が発生し、店舗閉鎖に追い込まれるという事件がありました。この事件を教訓に、竹市氏は人材教育の重要性を再認識し、社員との対話を通じて理念の浸透を図っています。

2022年7月には株式会社松屋栄食品本舗、2024年4月には株式会社レ・ヴァンを子会社化し、事業領域を拡大しています。

ブロンコビリーは、創業からの様々な経験を経て、現在も成長を続けています。

関連項目

サラダバー
ブロンコ・ビリー - 同名の映画作品
* 馬瓜エブリン・馬瓜ステファニー姉妹 - ブロンコビリーアンバサダーを務めるバスケットボール選手

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