プジョー・パートナー

プジョー・パートナー：欧州市場を支える商用バン

プジョー・パートナーは、プジョー社が欧州を中心に展開するフルゴネットタイプの商用車です。かつては乗用仕様も存在していましたが、3代目からは商用モデルに特化し、乗用モデルは「プジョー・リフター」として独立しました。

パートナーは、その歴史において常に兄弟車種を擁してきました。初代モデル（1996年～2013年）では、PSAグループ（現ステランティス）傘下のシトロエン・ベルランゴとプラットフォームを共有。1996年のパリサロンでベルランゴが発表された際に、パートナーを含む様々なコンセプトカーも公開されました。初代パートナーは2002年と2004年にマイナーチェンジを受け、2008年に2代目モデルが登場した後も、欧州のみならず南米などでも生産・販売が継続されました。

2008年から2018年まで販売された2代目モデルでは、乗用仕様は「パートナーティピー」として展開。2017年には、電気自動車版「パートナー ティピー エレクトリック」がジュネーヴモーターショーで公開され、航続距離170kmで欧州市場に投入されました。

そして2018年に登場した3代目パートナーは、パネルバンとしての機能性をさらに向上。ダブルキャビン仕様も用意され、より多様なニーズに対応できるようになりました。乗用モデルは前述の通り、プジョー・リフターとして販売されています。

3代目からは、ステランティスグループの傘下に入ったことで、オペル・コンボ、フィアット・ドブロに加え、トヨタ・プロエースシティとも兄弟車種という関係になりました。これは、ステランティスとトヨタの協業によるものと言えます。

パートナーの特徴として、その堅牢性と実用性が挙げられます。商用車として求められる耐久性と積載能力を備え、欧州の様々なビジネスシーンで活躍しています。また、世代を重ねるごとに、デザインや機能性が洗練され、使いやすさが向上しています。

しかしながら、日本市場では、プジョー・パートナーは販売されていません。そのため、日本でパートナーを目にする機会は少ないと言えるでしょう。欧州では広く普及している商用車ですが、日本市場のニーズとは異なる部分があるのかもしれません。

歴史を振り返ると、パートナーは常に時代の変化に対応し、進化を続けてきました。兄弟車との連携や、プラットフォームの共有によってコスト効率を高めながら、顧客ニーズに応えるモデルへと進化を遂げ、現在も欧州の商用車市場において重要な役割を果たしています。今後の更なる進化にも期待が高まります。

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