プジョー・208

プジョー208：コンパクトカーの進化と魅力

プジョー208は、フランスの自動車メーカー、プジョー社が製造・販売するBセグメントの乗用車です。2012年に初代モデル（A9型）が、2019年には2代目モデル（P21型）が登場し、現在も高い人気を誇っています。スポーティなデザイン、環境性能に優れたパワートレイン、そしてモータースポーツシーンでの活躍と、多くの魅力を併せ持つ一台です。

初代モデル（A9型）

2012年、ジュネーブモーターショーで発表された初代208は、前モデルである207の後継車として登場しました。「再生」をテーマに開発され、Bセグメントにおけるプジョーの新たな方向性を示すモデルとなりました。

デザイン: エクステリアは、塊感とシャープなラインを強調した、力強いデザインが特徴です。フローティンググリルや切れ長のヘッドランプ、そしてボディサイドを走る特徴的なラインが、208の個性を際立たせています。インテリアは、ドライバーを重視した設計で、楕円形のステアリングホイールとヘッドアップインストルメントパネルにより、視線移動を最小限に抑え、運転の快適性と安全性を向上させています。また、タブレット端末のような操作感の7インチタッチパネル式スクリーンも採用されています。

メカニズム: エンジンは、従来の4気筒に加え、新開発の3気筒エンジンもラインナップに加わりました。高効率なエンジンと、多様なトランスミッションの組み合わせにより、優れた燃費性能と環境性能を実現しています。安全装備も充実しており、ESCやABS、6エアバッグを標準装備し、Euro NCAPで最高評価の5つ星を獲得しています。

2代目モデル（P21型）

2019年、ジュネーブモーターショーで発表された2代目208は、PSAグループの電動化戦略を反映し、電気自動車のe-208も同時に発表されました。

ガソリンモデル: 1.2L 3気筒ターボエンジンと8速ATの組み合わせは、力強い走りと優れた燃費性能（JC08モードで19.5km/L）を両立しています。

電気自動車モデル（e-208）: 136hpのモーターと50kWhのバッテリーを搭載し、最大450km（NEDC計測）の航続距離を実現しています。

2020年には欧州カー・オブ・ザ・イヤー2020を受賞し、2023年にはヨーロッパで最も売れた車となるなど、高い評価と人気を獲得しています。

日本での販売

日本でも初代208は2012年から販売され、その後様々な特別仕様車も発売されました。GT、Premium、Cieloなどのグレードや、限定車であるUrban Vintage、envy、Roland Garros、GTi 30thアニバーサリーなど、多様なバリエーションが用意されていました。2015年にはマイナーチェンジを行い、デザインやパワートレイン、安全装備などが改良されました。

2代目208とe-208は、2020年から日本でも販売が開始され、Style、Allure、GT Lineなどのグレードが用意されています。

モータースポーツ

プジョー208は、プジョー・スポールによってモータースポーツにも積極的に投入されています。

208 T16 パイクスピーク: 2013年のパイクスピーク・ヒルクライムで総合優勝を果たし、驚異的なタイムを記録しました。
ラリークロス: World RX（世界ラリークロス選手権）で活躍し、チームタイトルを獲得しています。
* ラリー: グループRally（旧名グループR）のカスタマー向けラリーカーとして、世界中のラリー選手権で活躍しています。

プジョー208は、デザイン、性能、環境性能、そしてモータースポーツでの実績と、多くの魅力を兼ね備えたコンパクトカーです。その高い評価と人気は、世界中で証明されています。

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