プジョー・408

プジョー408：グローバル市場で展開する進化する中型車

プジョー408は、フランスの自動車メーカー、プジョー社が製造・販売する中型セダンです。2010年の初代モデル発売以来、世界各国の市場で販売され、モデルチェンジを重ねながら進化を続けています。特に中国、南米といった新興国市場での展開に力を入れており、それぞれの地域のニーズに合わせて開発されたモデルが提供されています。

初代モデル (2010年-2014年)：新興国市場への進出

初代408は、プジョー308をベースに開発されました。しかし、単なる拡大版ではなく、ホイールベースを延長し、全長約4.7メートルというサイズ感を実現。562リットルという広いトランクスペースも魅力です。エンジンラインナップは地域によって異なり、1.6Lから2.0Lのガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、そしてフレックス燃料車などが用意されていました。トランスミッションは、5速MT、4速AT、6速ATが搭載され、パワートレインのバリエーションも豊富でした。

中国、アルゼンチン、ロシア、マレーシアなど、複数の国で生産が行われ、それぞれの地域に合わせた仕様で販売されました。生産拠点には、プジョーと東風汽車の合弁会社である神龍汽車（中国）、アルゼンチン、ロシア、マレーシアの工場などが含まれ、グローバルな生産体制が構築されていました。

2代目モデル (2014年-2022年)：EMP2プラットフォームの採用

2014年発表の2代目モデルは、プジョー308と同じEMP2プラットフォームを採用。中国市場を主なターゲットに開発され、欧州製の308と多くの部品を共有することでコスト効率を高めました。2018年にはマイナーチェンジを実施。フロントフェイス、リアバンパー、テールランプのデザインが変更され、より洗練されたスタイルとなりました。

3代目モデル (2022年-): SUV的要素を取り入れたスタイリッシュなデザイン

2022年、パリモーターショーで発表された3代目モデルは、これまでのセダンモデルとは一線を画すデザインが特徴です。SUV的要素を取り入れながら、プジョーのデザインアイデンティティを継承したスタイリッシュなフォルムを実現しました。プジョーはこれをセダンの派生モデルと位置づけていますが、その高い地上高と力強いシルエットはSUVに近い印象を与えます。

パワートレインは1.2L直列3気筒ガソリンエンジン、そしてPHEVモデルが設定されています。PHEVモデルは180psと222psの2つの出力バリエーションが用意されています。プラットフォームは2代目モデルと同じEMP2を採用。ボディサイズは全長4687mm、全幅1848mm、全高1478mmと、堂々としたサイズ感です。

インテリアは、プジョー独自のiコクピットを採用。デジタルメーターディスプレイや10.0インチのインフォテインメント・タッチスクリーンなど、先進的な技術が搭載されています。Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応しており、快適なドライブをサポートします。

2023年には日本市場への導入も果たし、日本のユーザーからも注目されています。

まとめ

プジョー408は、新興国市場を中心に展開されながら、世代を重ねるごとに進化を遂げてきたグローバルモデルです。初代モデルから続く基本コンセプトを受け継ぎつつ、最新の技術とデザインを取り入れ、常に時代に合わせて進化を続けています。3代目モデルの日本市場への進出は、このモデルが世界規模で人気を博していることを示すものであり、今後の動向にも注目が集まります。

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