プリンセスオブシルマー

プリンセスオブシルマー：アメリカGIを制した名牝の物語

プリンセスオブシルマーは、アメリカ合衆国で活躍した競走馬にして、繁殖牝馬である。2013年、彼女はCCAオークス、ケンタッキーオークス、ベルデイムステークス、そしてアラバマステークスと、主要なGI競走を4勝するという輝かしい戦績を残した。

驚異の競走馬時代

2012年10月、競走馬としてのキャリアをスタートさせたプリンセスオブシルマーは、デビュー戦こそ4着に終わったものの、その後4連勝を達成。勢いに乗って挑んだガゼルステークス(GII)でも2着と好走し、続くケンタッキーオークスでは、10頭立ての9番人気という下馬評を覆し、前年の2歳牝馬チャンピオン、ビホルダーを半馬身差で破る大金星を掴んだ。

続くCCAオークスでは、2着馬に6馬身もの大差をつける圧巻の走りでGI連勝を達成。さらに、アラバマステークスとベルデイムステークスでも勝利し、GI競走4連勝という偉業を成し遂げた。この活躍は、彼女を当時最強の3歳牝馬候補へと押し上げた。

しかし、ブリーダーズカップ・ディスタフでは、3連覇を狙うロイヤルデルタ、そして同世代のライバル、ビホルダーとの3強対決に敗れ、6頭立ての最下位に終わるという悔しい結果に終わった。このレースの結果、年間GI勝利数はビホルダーと並び4勝となり、エクリプス賞最優秀3歳牝馬の栄冠はビホルダーに譲ることとなった。

2014年シーズンは、GI競走で2度の2着を経験するなど善戦は続けたものの、大レースでの勝利には至らず、この年限りで現役を引退した。

繁殖牝馬として新たな道を歩む

現役引退後、プリンセスオブシルマーは2014年11月3日に行われたFasig-Tipton November Saleに上場された。世界中の生産者から注目を集めた彼女は、日本の社台ファームによって、同セール最高価格となる310万ドル（当時のレートで約3億4800万円）で落札され、日本へと渡った。

2016年2月12日、待望の初仔となる牡馬（父：ディープインパクト）が誕生。アメリカメディアでもこのニュースは大きく報じられ、新たな活躍の場での期待が高まった。

プリンセスオブシルマーの競走成績

詳細な競走成績は、EQUIBASE、netkeiba、JBISサーチ、Racing Postなどのサイトで確認することができる。

まとめ

短く華麗な競走馬生活、そして日本での繁殖牝馬としての新たなキャリア。プリンセスオブシルマーは、その類まれな才能と強さ、そして美しい血統によって、アメリカ競馬史、ひいては世界競馬史に名を刻む競走馬となった。今後の繁殖牝馬としての活躍にも、大きな期待が寄せられている。

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