プルシアンブルーの肖像 オリジナル・サウンドトラック

プルシアンブルーの肖像 オリジナル・サウンドトラック

『プルシアンブルーの肖像 オリジナル・サウンドトラック』は、日本のロックバンド、安全地帯が手掛けたサウンドトラックであり、1986年に公開された東宝映画『プルシアンブルーの肖像』に伴いリリースされました。映画の主演はバンドのメンバーである玉置浩二が担当しています。このサウンドトラックは、1986年8月1日にKitty Recordsからリリースされ、同バンド名義での作品となっています。

制作の背景

本サウンドトラックは、松井五郎が作詞を手掛けた「青空」や「夢」、「ゆびきり」、「プルシアンブルーの肖像」をはじめ、玉置浩二が曲作りに大きく関与しています。制作の際には松井が原案を務め、映画自体も彼と玉置が協力して企画されました。松井は物語の構築にあたって、映画『サイコ』のイメージを参考にして、過去のトラウマや内面的な葛藤を描き出しています。

特に、玉置が演じたキャラクターは言葉を失った青年であり、彼のこれまでのイメージとは一線を画した役柄でした。このため、松井は彼の役に違和感を持たなかったと語っています。制作中は松井が作詞に苦戦していたため、初めて作詞を行った時のことを思い出しながら「ゆびきり」の歌詞を完成させました。

映画の公開後、玉置は映画やテレビドラマに頻繁に出演するようになり、メディアミックス戦略の先駆者として著名となりました。

リリースおよび商業成績

本アルバムは、LPとカセットの2形態で1986年8月1日にリリースされ、その後5日にはCDとしても発売されました。収録曲の一部は、映画『プルシアンブルーの肖像』の主題歌として使われたほか、大王製紙の「エリス」コマーシャルでも採用されました。LPはオリコンアルバムチャートで最高4位を記録し、14週にわたりチャートにランクインしました。累計売上は11.7万枚に達しました。また、CDバージョンも最高4位で、11週の流通日数で4.6万枚の売上を実現しました。全体の売上は16.3万枚となりました。

その後も、1990年と1992年にはCDが再リリースされ、2013年にはSHM-CDとして期間限定で再発売されました。

カバーアーティスト

サウンドトラックに収録されているいくつかの曲は、他のアーティストによってもカバーされています。例えば、「青空」はデリック・ワン（温兆倫）や「ゆびきり」はアルバート・アウ（區瑞強）と林葉亭によってそれぞれ異なる言語バージョンでリリースされています。

スタッフ・クレジット

本作の制作には多くのミュージシャンが関与しており、安全地帯のメンバーに加え、様々な楽器の演奏者が参加しました。プロデューサーには星勝、金子章平、安全地帯自身が名を連ねています。高橋良一がアシスタントプロデューサーを務め、レコーディングエンジニアには諸鍜治辰也が記載されています。

まとめ

『プルシアンブルーの肖像 オリジナル・サウンドトラック』は、安全地帯の音楽を通じて映画の世界観をより深く楽しむことができる作品です。楽曲は多彩で、聴く者にさまざまな感情をもたらします。このサウンドトラックは日本の音楽史においても大きな位置を占めており、今なおその影響力は色あせることがありません。

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