松井五郎

松井 五郎

松井五郎（まつい ごろう、1957年12月11日生まれ）は、日本の著名な作詞家であり、その業績は幅広いジャンルにわたります。東京都出身で、岐阜県生まれという経歴を持つ彼は、音楽活動を通じて多くのアーティストとのコラボレーションを実現してきました。1979年のヤマハポピュラーソングコンテストに参加したことで、音楽への道が開けた彼は、1981年にCHAGE and ASKAのアルバム『熱風』で作詞家デビューを果たしました。

以降、松井は長渕剛や安全地帯、氷室京介、HOUND DOG、吉川晃司、工藤静香など、数多くの人気アーティストの楽曲を手掛けていることが特徴です。彼が提供した歌詞の数は約3200曲にも及び、その創作活動は多岐にわたります。特に1980年代後半には、安全地帯の6人目のメンバーとも言われ、専属作詞家としての役割を確立しました。

また、松井は声優や演歌歌手への作品提供も行い、田村ゆかりや山内恵介などに楽曲を提供してきました。さらに、東日本大震災を受けて2013年に設立された宮城県東松島市の鳴瀬桜華小学校の校歌の作詞も担当しており、その社会貢献度も高く評価されています。2017年には葉加瀬太郎の連続テレビ小説「ひまわり」の歌詞を手掛ける依頼を受け、合唱曲として復興支援音楽祭で披露されました。

松井は速筆で知られており、打ち合わせ中に歌詞のほとんどを完成させるというスタイルを取っています。彼の作詞スタイルには、ア段で始まる言葉の使用が多く見られ、歌の冒頭やサビに特に母音『あ』の使用にこだわっている点が特徴です。松井自身は「『あ』の母音は音が届く」と語っており、そのセオリーに従って作詞を行っています。

2023年12月、松井は深海弦悟名義で辰巳ゆうとの「星くずセレナーデ」の作詞を手掛け、この曲が第56回日本作詩大賞の審査員特別賞を受賞しました。

代表的な作品

松井五郎の代表的な作品は多岐にわたります。以下にその一部を挙げます。

• - 相川七瀬「ラブレター」
• - 安全地帯「好きさ」
• - 工藤静香「ハートブレイカー」
• - 中森明菜「月華」
• - 井上陽水「海流の島に」
• - 五木ひろし「涙でもかまわない」
• - 山内惠介「冬枯れのヴィオラ」

これらの楽曲は彼の作詞家としての才能を証明するものばかりです。松井の歌詞は時に情感豊かで、時に力強く、多くの人々に愛されています。

著作やメディア出演

松井は自身の著作もいくつか持ち、音楽に関する書籍や教材なども出版しています。特に教育関連の作品も手掛けており、音楽教育にも貢献しています。また、ラジオ番組にも出演し、音楽や作詞の魅力を伝える活動も行っています。

松井五郎の音楽活動は、彼自身の作詞家としてのキャリアだけでなく、さまざまな音楽ジャンルへの貢献を通じて多くの人々に影響を与えています。今後も彼の作品が新たな世代に受け継がれることを期待しています。

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