プレイディア

プレイディア（Playdia）について

プレイディアとは、1994年にバンダイが発売した家庭用ゲーム機であり、子どもたちの学習意欲を高めることを目的とした「学習応援機器」として位置づけられています。定価は24,800円（税別）であり、発売前にはBA-Xという仮称で呼ばれていました。この機器は第5世代ゲーム機に分類されるものの、当時の競合製品が32ビットや64ビットのCPUを使用している中で、唯一の8ビット機でした。

ターゲット年齢層と価格設定

プレイディアは主に小学生を対象として設計されており、家庭用ゲームとしてはハードウェアとソフトウェアの両方が手頃な価格で提供されていました。イメージキャラクターには、子役として知られる安達祐実が起用されており、関連CMだけでなく、本機専用の非売品ソフトにも出演していました。彼女の代表作であるテレビドラマ『家なき子』が放送されていた時期に合わせて、『テレビシリーズ 家なき子 〜すずの選択〜』というサードパーティー製タイトルもプレイディア用にゲーム化されました。

発売当初の価格は29,800円（税別）でしたが、リリース前の8月に24,800円（税別）に値下げされ、初年度の目標では本体出荷台数20万台、ソフト出荷本数30万本が設定されていました。1995年度には更なる販売拡大を見込んで、出荷台数20万台、ソフト40万本を目指し、アニメファンや知育向けソフトの展開に軸足を移しました。

ハードウェアの特徴

プレイディアのハードウェアにはCD-ROMドライブが搭載されており、ソフトウェアはCD-ROMを通じて提供されます。また、音楽CDの再生機能も備えており、リアルタイムで曲名やトラックナンバーを表示することなく音楽を楽しむことができます。コントローラーは赤外線を利用したワイヤレス方式で、単4電池2本を使用します。必要がないときは、本体に収納することが可能です。

本体とソフトウェアのパッケージには「QIS」というロゴが記されており、これが「Quick Interactive System」の略であることを示しています。このQISは、CD-ROMに対する高速アクセス機能を意味します。

仕様詳細

プレイディアのハードウェア仕様には、次のようなコンポーネントが使われています：

• - 三洋電機 LC89515、CD-ROMホストインターフェース
• - 東芝 TA2035F、CDフォーカスおよびトラッキングサーバー
• - ローム BA6398FP、4チャンネルBTLドライバー
• - シャープ LH52B256、256K SRAM

これらのパーツは、プレイディアが特徴的な機能を有するために採用されました。

ソフトウェアの種別

ソフトウェア面では、遊びながら学ぶことを目指した「IQKIDSシリーズ」や、乗り物と動物に焦点を当てた「映像図鑑シリーズ」が存在します。また、バンプレストが1996年にリリースした業務用筐体『みちゃ王』は、内部にプレイディアを改造して搭載しており、このディスクは本機でも使用できます。

まとめ

プレイディアは、当時の家庭用ゲーム市場において独自の立ち位置を築き、教育的要素を兼ね備えた機器として、多くの小学生に支持を得ました。バンダイの先駆的な試みは、今でも多くのファンの記憶に刻まれています。

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