プログレスM-55

プログレスM-55

プログレスM-55は、ロシア連邦宇宙局によって運用された、国際宇宙ステーション（ISS）へ向けた無人の宇宙補給船です。2005年に打ち上げられ、ISSで長期滞在するクルーへの重要な物資輸送の役割を担いました。この補給船は、NASAでは主にProgress 20または20Pといった名称でも呼ばれていました。その正式な型式はプログレス-M (11F615A55)型に分類され、個体としてはシリアル番号355番として製造、運用されました。

運用履歴

プログレスM-55の宇宙への旅は、2005年12月21日18時38分20秒（協定世界時GMT）に始まりました。カザフスタンにあるバイコヌール宇宙基地の1/5発射台から、ソユーズ-Uロケットに搭載されて打ち上げられました。打ち上げから約2日後の2005年12月23日19時46分18秒（GMT）には、無事ISSに到達し、ロシア区画のピアースモジュールにドッキングしました。

ISSには約6ヶ月弱にわたってドッキングを維持し、その間に搭載していた物資をISSへ搬入する作業などが行われました。長期にわたるISSへのドッキング期間を経て、後続のプログレス補給船であるプログレスM-57の到着に備えるため、プログレスM-55はISSから離れることになりました。ドッキング解除は、2006年6月19日14時6分1秒（GMT）に実施されました。

ISSから離れたプログレスM-55は、その任務を終えるために地球大気圏へ再突入する軌道に入りました。軌道離脱の操作は同日の2006年6月19日17時6分1秒（GMT）に開始されました。大気圏に突入した補給船は、その大部分が燃焼しましたが、燃え残りは事前に計画されていたとおり、人や船舶のいない太平洋上の海域に落下しました。燃え残りが海面に到達したのは、軌道離脱開始から約47分後の2006年6月19日17時53分14秒（GMT）でした。

搭載された貨物

プログレスM-55には、当時ISSに滞在していた第12次長期滞在のクルーが必要とする様々な種類の貨物が搭載されていました。これには、彼らの生命維持に不可欠な食料、飲料水、そして呼吸用の酸素などが含まれていました。また、ISSで行われる多岐にわたる科学実験や研究活動に必要な装置類や実験器具なども運ばれました。これらの物資供給は、ISSでの長期にわたる宇宙環境での活動を継続するために極めて重要なものでした。

関連項目

2005年の宇宙飛行
国際宇宙ステーションへの無人宇宙飛行の一覧

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