プログレスM1-6

Progress M1-6

Progress M1-6（プログレスM1-6）は、2001年にロシア連邦宇宙局によって国際宇宙ステーション（ISS）へ物資を輸送するために運用された無人の宇宙補給船です。定期的にISSへ補給を行うプログレス補給船シリーズの一員であり、特に当時ISSに滞在していた第三次長期滞在（Expedition 3）のクルーへの支援を主な目的としていました。NASAでは、この機体をProgress 4あるいはProgress 4Pとしても呼称していました。

この補給船は、プログレス補給船の中でも改良型のプログレス-M1型（開発符号11F615A55）に分類される機体であり、個別のシリアル番号としては255番が付与されていました。

運用経過

Progress M1-6のミッションは、2001年5月20日に始まりました。この日のグリニッジ標準時（GMT）22時32分40秒に、カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙基地の1/5発射台から宇宙へと打ち上げられました。特筆すべき点として、この打ち上げにはソユーズロケットの改良型であるソユーズ-FGが初めて使用されました。

地球周回軌道に到達した後、Progress M1-6は約2日間の軌道飛行を経て、ISSとのランデブー作業を進めました。そして、打ち上げからおよそ3日後の2001年5月23日、GMT 0時23分57秒にISSへのドッキングに成功しました。ドッキング先は、ISSのロシア側セグメントに含まれるサービスモジュール「ズヴェズダ」の後部ポートでした。

ISSに結合したProgress M1-6は、約3ヶ月間にわたりステーションの一部として機能しました。この期間中に搭載されていた貨物の搬入が行われ、また、ISS内部の限られたスペースを補う一時的な保管場所としても利用されました。滞在期間中、クルーにとって不可欠な物資供給を担いました。

その後、ISSへの次の補給ミッションを担当する後続機Progress M-45の到着が近づいたため、役目を終えたProgress M1-6はISSから分離されることになりました。ドッキング解除は、同年8月22日のGMT 6時2分に実施されました。

ISSを離れたProgress M1-6は、ミッションの最終段階へと移行しました。同日、GMT 9時0分には軌道離脱のための噴射が行われ、機体は制御されながら大気圏への再突入経路に乗せられました。そして、GMT 9時50分頃には、Progress M1-6は大気圏との激しい摩擦により燃え尽き、その大部分が消滅しました。燃え残りの破片は、予定されていた通り太平洋上の限定された海域に落下したとされています。

搭載物資

Progress M1-6に搭載された貨物は、ISSで活動する第三次長期滞在クルーの生活と研究活動を支えるために不可欠なものでした。具体的には、クルーが生存するために必要な食料、安全な飲料水、そして呼吸に必要な酸素といった生命維持関連の物資が中心でした。これらに加えて、宇宙空間での科学的な実験や様々な研究活動を実施するために使用される機器類や消耗品なども積み込まれていました。

このProgress M1-6のミッションは、ISSへの継続的な補給活動の重要な一環として成功裏に完了し、ISSの長期運用を支える上で必要な物資供給を果たしました。無人補給船によるこうした支援は、ISSの安定した運用に欠かせない要素となっています。

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