プロテニス ワールドコート

プロテニス ワールドコート

『プロテニス ワールドコート』は、1988年8月11日にナムコより発売されたPCエンジン専用のスポーツゲームで、テニスをテーマにしています。このゲームは、1987年にリリースされた『ファミリーテニス』を基盤にしており、より多くの要素を取り入れたバージョンアップ版です。同年にはアーケード版も発表され、さらに1990年にはエス・ピー・エスがX68000に移植しました。PCエンジン版は、ゲーム雑誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」でゴールド殿堂入りを果たしました。この記事では、特にアーケード版の続編、『スーパーワールドコート』についても触れます。

ゲーム内容

『プロテニス ワールドコート』は、『ファミリーテニス』のゲームシステムをそのまま利用しつつ、いくつかの新要素を加えています。特筆すべきは、新たに追加された「ダブルスモード」で、マルチタップを使用することで最大四人まで同時に対戦プレイが楽しめます。そのほか、RPG風の1人プレイ専用モード「クエストモード」も新たに実装されました。

クエストモード

このモードは、プレイヤーにとって一人用のRPG風ゲーム体験を提供します。プレイヤーは、テニス王国「オハナハン」の王様からテニス魔王を討伐する任務を授かります。プレイヤーが広大なフィールドを探索する中で、宿敵とのテニスの勝負を行い、勝利することで得たお金を使って装備を強化していきます。最終的には「光のボール」を作成するために必要な「球のかけら」を集めることが目的になります。

基本装備

このゲームの面白さは武器や装備の多様性にもあります。基本的な装備としては:

• - ラケット: サーブ速度を向上させます。サイズを増やしてボールを拾いやすくすることも可能です。
• - 服: 申し込まれる勝負を逃れる確率を増加させます。
• - 靴: 移動速度を上げ、最高ランクではダイビングボレーも可能にします。
• - 浮き輪: 海の移動を可能にし、魔王や手下の拠点に行く際に必要です。

戦闘は全てシングルス方式で行われます。フィールド探索中に出会う敵と試合をすることができます。試合は通常、1ゲームマッチで行われますが、ボスとの対戦時は1セットマッチで、最終ボスとの対戦では3セットマッチが設定されています。勝負を断ることも可能ですが、装備が弱いと強制的に対戦を強いられることもあります。負けてもペナルティはなく、参加賞として若干のお金がもらえます。

発売当時、スポーツゲームに異なるジャンルの要素を組み合わせた作品は珍しく、その完成度の高さから支持を受けました。これはその後の作品にも影響を与え、クエストモードが他のゲームにも導入されていくこととなります。

移植版

アーケード版

アーケード版にはクエストモードは存在せず、登場キャラクターは男女合わせて18名と2体のロボットが登場します。シングルス方式で楽しむことができる一方で、対CPUのダブルスモードも搭載されています。

X68000版 &アーケードアーカイブス版

X68000では特別な起動プロセスを経て四人同時プレイが可能です。アーケードアーカイブ版では、ゲームスピードの調整などの細かい設定が楽しめます。

評価

アーケード版は、「ロボットとの試合がおもしろい」と評価されており、PCエンジン版も高く評価されています。『ファミコン通信』では高得点をマークし、多くのゲームファンに愛されました。

スーパーワールドコート

続編の『スーパーワールドコート』は1993年にリリースされ、選手の体型がよりリアルに描かれるようになりました。ダブルスでの対戦機能も向上し、コートの種類も増えました。全体として、テニスをテーマにしたゲームの楽しさを引き出している作品です。

このように、『プロテニス ワールドコート』は伝統的なテニスゲームに RPG要素を取り入れることで、新たなプレイ体験を提供し、多くのファンから支持を受け続けています。

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