ヘイスティングス級スループ

ヘイスティングス級スループ、またはフォークストン級スループは、イギリス海軍とインド海軍が戦間期に建造したスループの艦級です。合計5隻が建造され、第二次世界大戦に参加しました。

船体の特徴

ヘイスティングス級は、先行するブリッジウォーター級スループの改良型として設計されました。第一次世界大戦の経験から得られた教訓が設計に反映されており、特に船団護衛の必要性が重視されました。艦隊随伴型の掃海艇として装備されていましたが、より多目的な運用を想定しており、高い船首楼は荒れた海での航行性能を向上させ、タービン機関は高い機動力を実現しました。しかし、タービン機関は大量生産には不向きであり、この点が欠点として認識され、第二次世界大戦までにはより量産に適した設計の艦級が登場することとなりました。

戦歴

イギリス海軍向けに4隻、王立インド海軍向けに1隻の合計5隻が建造されました。全艦が1930年に就役し、第二次世界大戦に参加しました。スカボローは開戦当初は非武装でしたが、開戦後に4インチ高角砲、12ポンド砲、そして15発の爆雷が搭載され、後に爆雷搭載数は80発に増強されました。戦時中、ペンザンスはドイツ潜水艦U-37の雷撃により失われましたが、残りのイギリス海軍所属艦は戦後退役し、1949年に全艦がスクラップとして解体されました。インド植民地海軍のヒンドゥスタンは、インド海軍の反乱に関与した後、パキスタンの独立に伴いパキスタン海軍に移管され、カルサズと改名されました。カルサズは1951年に解体されました。

同型艦

イギリス海軍
ヘイスティングス (HMS Hastings)
フォークストン (HMS Folkestone)
ペンザンス (HMS Penzance)
スカボロー (HMS Scarborough)
インド海軍
ヒンドゥスタン (HMIS Hindustan) - パキスタン海軍に移管後、カルサズ (PNS Karsaz) に改名

関連項目

イギリス海軍艦艇一覧

参考文献

Hague, Arnold (1993). Sloops: A History of the 71 Sloops Built in Britain and Australia for the British, Australian and Indian Navies 1926–1946. Kendal, England: World Ship Society. ISBN 0-905617-67-3
Lenton, H T (1998). British and Empire Warships of the Second World War. Greenhill Books. ISBN 1-85367-277-7
Gardiner, Robert (Ed.) (1980). Conway's All the World's Fighting Ships, 1922-1946. Naval Institute Press. ISBN 0-87021-913-8

外部リンク

Hastings class at Uboat.net
Sloop classes, including Hastings
Convoy Escort Movements for Hastings-class sloops

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