ヘイル郡 (アラバマ州)

ヘイル郡の概要

アメリカ合衆国アラバマ州の西部に位置するヘイル郡は、県庁所在地のグリーンズボロ市があり、ここが最も人口の多い都市となっています。2010年の国勢調査では、郡の総人口は15,760人で、過去10年間でおよそ8.3%の減少が見られました。この地域は、アメリカ連合国の軍人スティーブン・ファウラー・ヘイルの名にちなんで名付けられました。ヘイル郡はタスカルーサ大都市圏に属しています。

歴史

ヘイル郡は1867年1月30日に設立され、アラバマ州の中西部に位置しています。設立にあたっては、周辺のグリーン郡、マレンゴ郡、ペリー郡、タスカルーサ郡の一部が結合されました。初期の入植者は主にジョージア、テネシー、ケンタッキー、そして、両カロライナ州から移り住んできました。

1936年には写真家ウォーカー・エバンスがこの地を撮影し、その後、彼の著作『有名人を褒めさせてくれ』でジェームズ・エイジーと共同作業を行ったのが記録されています。また、1960年代には画家ウィリアム・クリスンベリーが郡内の様々な建物を撮影しました。近年では、オーバーン大学のルーラルスタディオを営む建築家サミュエル・モックビーとD・K・ルスの活動が注目されています。特に、シカゴ市長としては2人目となるアフリカ系アメリカ人ユージーン・ソーヤーがこの郡で生まれたことでも知られています。

南北戦争の後、白人たちがこの地域の経済と政治を掌握していましたが、1997年には初のアフリカ系アメリカ人市長であるジョン・E・オーウェンス・ジュニアがグリーンズボロで選出され、これに伴い初となるアフリカ系アメリカ人警察署長クロード・E・ハミルトンも任命されました。その後、2006年には黒人と白人が連携して初のアフリカ系アメリカ人保安官ケネス・W・エリスを選出する成果も上げました。

地理

ヘイル郡の総面積は656.47平方マイル（およそ1,700.2平方キロメートル）で、陸地は643.74平方マイル（約1,667.3平方キロメートル）、水域は12.74平方マイル（約33.0平方キロメートル）です。水域の割合は1.94%にあたります。この地形の豊かな自然は多様な生態系を形成しています。

交通

郡内にある主要な高規格道路にはアメリカ国道80号線、アラバマ州道14号線、25号線、60号線、61号線、69号線があります。また、グリーンズボロ市にはグリーンズボロ市民空港（7A0）と、マウンドビル空港（L44）があり、交通の要所ともなっています。近隣の郡にはタスカルーサ郡、ビブ郡、ペリー郡、マレンゴ郡、そしてグリーン郡があります。

見どころ

グリーンズボロ市には、セイフハウス博物館があります。この博物館は、1968年にマーティン・ルーサー・キング・ジュニアが真夜中に逃げ込んだ家屋を利用したもので、アラバマ州におけるアフリカ系アメリカ人の平等を求める運動の歴史が展示されています。また、南北戦争以前の歴史的建物や教会も多く点在しており、グレンケアンやマグノリアグローブなどの建築物はアメリカ合衆国国家歴史登録財に指定されています。これらを訪れることで、ヘイル郡の歴史と文化を深く知ることができます。

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