ヘスコ防壁

ヘスコ防壁について

ヘスコ防壁（へすこぼうへき）は、米国のヘスコ社が製造した特別な構造を持つ大型の土嚢です。通常の土嚢が単なる布製であるのに対し、ヘスコ防壁は金網で形成された筒状の内部に耐火素材で作られた布袋を備えています。この構造により、複数のユニットをつなげることが可能で、一体的な防壁として機能します。

利用方法

ヘスコ防壁は、様々なシチュエーションで利用される多目的な防壁です。防壁は異なるサイズで提供され、特に堤防や軍事用の防御構築に役立ちます。輸送時は金網が折り畳まれた状態で運ばれ、設置したい地点で広げると、金網に支えられて布袋が垂直に立ち上がります。この状態で土や砂を投入することにより、堅牢な土砂塊を形成することができます。

さらに、この土砂によって構築された防壁は、見た目こそ布と金網ですが、火器に対する防御力は通常の土嚢以上の強度を話題にすることもあります。例えば、米軍の試験では、ヘスコ防壁がM203から発射された40mmの榴弾やRPG-7の攻撃に耐えることが確認されています。実際には、イラクやアフガニスタンの戦場においては、海軍のシービーや陸軍の工兵部隊が設置を行い、基地周辺を防護する防壁として利用されています。

特に米軍基地で最も一般的に使われているサイズは、1.5mの横幅と2.1mの高さを持ち、複数のユニットが連なって一束となります。このサイズのヘスコ防壁は、その強度と多用途性から重宝されています。

士気向上のための景品

ヘスコ社は、設置作業を担う兵士たちの士気を高め、作業効率を上げる目的で、発注されたヘスコ防壁の一束ごとに景品を提供しています。これらの景品は充分に畳まれた状態で束の内部に隠されており、設置して開いた時に何が出てくるのか楽しみがあります。具体的には、ビクトリノックス製のアーミーナイフや懐中電灯、スクリュードライバーなど、多機能で実用的なアイテムが用意されています。

この取り組みは、特にイラクやアフガニスタンでの任務にあたる若い兵士たちに小さな楽しみを提供しており、士気を高める一助となっています。

関連項目

ヘスコ防壁に関連する他の資材としては、蛇篭（民間の土木材料で布袋がない形状）や土嚢、フレキシブルコンテナバッグ（包材としての金属製ゲージがない袋）などが存在します。これらは特定の状況や用途に応じて使い分けられます。

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