ベオグラード・ニコラ・テスラ空港

ベオグラード・ニコラ・テスラ空港は、セルビアの首都ベオグラードの主要な国際空港であり、市街地から西へ約12kmのスルチン地区に位置しています。この空港は、セルビアのフラッグキャリアであるエア・セルビアのハブ空港としての役割を担っています。2006年からは、セルビア出身の著名な電気技師であるニコラ・テスラの名前を冠しており、その功績を称えています。

この空港が利用できない場合には、ニシュにあるコンスタンティヌス大帝空港が代替空港として機能します。

歴史

現在のベオグラード・ニコラ・テスラ空港は1962年に開港しました。それ以前には、現在の空港から東に約5kmの場所に別の空港が存在し、1927年から1964年まで運用されていました。旧空港の跡地は現在、商業地区として利用されています。開港当初はターミナル1のみでしたが、1979年には現在のターミナル2が建設され、拡張が図られました。

2008年から2018年の10年間で、空港の利用客数と貨物取扱量はともに2倍以上に増加し、セルビア国内で最も利用客が多く、最も混雑する空港となりました。このため、2012年からは大規模なリニューアル工事が開始され、2つあるターミナルビルのうち、まずターミナル2が2013年に、続いてターミナル1が2017年にそれぞれ改修と拡張が行われました。この改修に合わせて、管制塔も1962年の開港時から使用されていた旧管制塔から新しい管制塔に建て替えられました。

2018年には、ヴァンシ・エアポートが空港の運営権を獲得し、同年度から空港の運営に携わっています。

周辺施設

空港に隣接して、ベオグラード航空博物館があります。この博物館では、S-49やイカルス451などの旧ユーゴスラビア国産機をはじめ、様々な航空機が収蔵・展示されています。また、コソボ紛争時に撃墜された米軍機の残骸（F-117のコクピットキャノピーを含む）も展示されており、航空史における貴重な遺産を間近に見ることができます。

就航路線とアクセス

ベオグラード・ニコラ・テスラ空港からは、ヨーロッパ各地をはじめ、中東やアフリカなどの様々な都市へ国際線が就航しています。

ベオグラード市内へのアクセスとしては、かつてはJat航空（現エア・セルビア）が運行していた連絡バスが、空港と新市街、鉄道中央駅、スラヴィア広場を結んでいました。現在では、GSPベオグラードが運行する72番系統の路線バスが、公共交通機関としての主要な役割を担っています。

外部リンク

* ベオグラード・ニコラ・テスラ空港公式サイト （セルビア語、英語）

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