ベリカード

ベリカードとは



ベリカード(Verification Card)は、無線通信を受信したことを証明するための書類です。主に放送局が発行しており、自局の電波到達状況を確認するためのものであり、送信された放送が特定の局からのものであることを示します。これにより、受信者は受信した放送内容に基づいた証明書を得られます。

発行の背景



放送局では、リスナーとの交流や、受信報告に対する特典として、独自のデザインを施したベリカードを発行しています。これらのカードには局のキャラクターや放送局の写真が取り入れられており、コレクターにとっては一種の楽しみとなっています。放送局によっては、ベリカード以外にも「ベリレター」(Verification Letter)という形で文書を発行するところもあります。

受信報告書の提出



ベリカードを取得するためには、受信した放送が対象局のものであると明示する受信報告書を送らなければなりません。この報告書は、放送内容に対する意見や感想を書くのではなく、技術的な詳細を記載する必要があります。

報告書には以下のような情報が含まれることが求められます:
  • - 受信者の氏名および住所
  • - 受信地の緯度・経度または具体的な住所
  • - 受信日時と使用したタイムゾーン
  • - 受信した電波の型式・周波数
  • - 使用した受信設備の詳細
  • - 受信状態(一般的にはSINPOコードを使用)
  • - 放送内容の概要
  • - 放送に対する感想や意見

受信報告書には、受信確認証発行の依頼文も忘れずに書く必要があります。

ベリカードのデザイン



ベリカードは、各局でデザインが異なり、情報にアクセスしたことの証明としての役割を果たします。発行元の個性や特色が色濃く表現されており、印象的なビジュアルが特徴です。このため、受信者が集めることも一つの楽しみとなっています。

発行を行う局



ベリカードは各放送局のほか、海岸局、アマチュア無線局や標準周波数局などでも発行されています。特別業務を行う局も、ベリカードを発行することがあります。最近では、受信者から感謝の意を込めた「TNX FR UR QSL」や「RPT」という略語が使われることも見られます。

ただし、すべての放送局がベリカードの発行を行っているわけではありません。特に法令に基づいて発行が義務付けられているものではないため、各局の判断に委ねられています。例えば、NHKでは受信報告書に対して原則的に発行を行わないため、他局とは異なる方針をとっています。

まとめ



ベリカードは、無線通信における重要なツールであり、リスナーと局とのつながりを深める媒体でもあります。放送の受信を楽しむだけでなく、発行されるベリカードを収集することで、さらなる楽しみが広がるのです。これにより、多くの無線ファンがベリカードの収集に熱中し、世界中の放送局との関係を築いています。

関連項目


  • - BCL(Broadcasting Listenership)
  • - QSLカード(アマチュア無線通信で使用される確認書)

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