SINPOコード

SINPOコードとは

SINPOコードは、短波放送などの受信状態を報告する際に用いられる、国際的に推奨されている評価コードです。主にBCL（Broadcasting Listening）愛好家の間で、受信報告書を作成する際に使用されます。

SINPOコードの構成

SINPOコードは、以下の5つの要素で構成されており、それぞれ1から5の5段階で評価されます。

S (Signal Strength)：信号強度。受信している電波の強さを示します。
I (Interference)：妨害。他の電波やノイズによる妨害の程度を示します。
N (Noise)：雑音。電波以外の雑音の程度を示します。
P (Propagation)：伝搬。電波の伝わり方の状況を示します。
O (Overall Readability)：総合評価。受信した内容の聞き取りやすさを示します。

各要素の評価は、受信者の主観的な判断に委ねられます。しかし、評価を行う上でのルールが存在します。例えば、総合評価（O）が5の場合、他の4つの評価も当然5となります。一方、総合評価が4以下の場合は、最も低い評価となった要素に準じた評価が与えられます。

SIOコードについて

SINPOコードの簡略版として「SIOコード」が存在します。SIOコードは、SINPOコードから、雑音（N）と伝搬（P）の要素を省略し、信号強度（S）、妨害（I）、総合評価（O）の3要素で評価を行います。しかし、SIOコードは資料によって評価段階が異なり、3段階、5段階、6段階の評価が存在するため、使用する際には注意が必要です。もし、SIOコードを使用する場合は、評価段階を明記することが推奨されます。

SINPFEMOコードについて

より詳細な評価を行いたい場合、「SINPFEMOコード」というものがあります。SINPFEMOコードは、SINPOコードに以下の要素を追加したものです。

F (Fading)：フェージング。電波の強さが変動する現象を評価します。
E (Equipement)：機器。受信機の性能を評価します。
M (Man-made)：人工雑音。人工的な雑音の有無を評価します。
O (Overall Readability)：総合評価。受信した内容の聞き取りやすさを示します。

しかし、SINPFEMOコードは一般的ではなく、専門的な場面で使用されます。

注意点

SINPOコード、SIOコード、SINPFEMOコードは、あくまで受信者の主観的な評価です。受信環境や使用する機器によって評価は異なるため、絶対的なものではありません。これらのコードは、受信状態を伝える上での目安として利用しましょう。

関連情報

国際放送
短波放送
日本語放送
BCL
RSTコード

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