ベルリッツ・ジャパン

ベルリッツ・ジャパン株式会社について

ベルリッツ・ジャパン株式会社は、東京都港区に本社を置く、英会話学校の運営を中心とした企業です。グローバルに展開するベルリッツの日本法人として、長年にわたり語学教育に携わってきました。法人向けの語学研修にも強みを持っています。

沿革

ベルリッツの歴史は古く、1878年にアメリカで最初の学校が開設されました。その後、ヨーロッパにも拠点を広げ、1966年には日本にも進出しました。当初はアメリカ法人の日本支社としてスタートしましたが、1980年に日本法人として「ベルリッツ・スクール・オブ・ランゲージス株式会社」が設立されました。

1990年には、株式会社ベネッセコーポレーション（現・ベネッセホールディングス）が資本参加し、2001年には完全子会社化されました。これにより、ベルリッツ・ジャパンもベネッセグループの一員となりました。しかし、2022年2月14日、カナダのILSCホールディングスが設立した特別目的会社に売却され、新たな体制となりました。

事業内容

ベルリッツ・ジャパンは、英会話スクールの運営のほか、GTEC（Global Test of English Communication）の運営も行っています。また、全国産業人能力開発団体連合会の正会員でもあります。

組織と経営

ベルリッツ・ジャパンの社長を歴任した人物には、三宅利嘉氏、山本智巳氏、増本勝彦氏、須原清貴氏、原田泳幸氏、松尾茂樹氏などがいます。

労働争議

2007年には、ベルリッツ・ジャパンの講師による労働組合が、ベースアップと賞与を要求してストライキを実施しました。このストライキは11ヶ月間にも及び、108人以上の講師が参加しました。このストライキは、日本における語学講師のストライキとしては最長のものとされています。会社側はストライキの違法性を主張し、組合は不当労働行為の救済を申し立てました。最終的には、2013年1月に和解が成立し、講師への賞与と昇給、組合によるストライキの事前通告を条件に決着しました。

また、2015年には、休憩時間に教材準備をさせられたとして、22人の講師が会社に対し損害賠償を求める訴訟を起こしました。

近年の動向

近年では、オンライン授業を展開する競合他社との競争激化や、新型コロナウイルスの影響による業績悪化が課題となっていました。そのため、親会社であったベネッセホールディングスは、2022年にベルリッツ・ジャパンを売却しました。

世界のベルリッツ

ベルリッツは、世界的に有名な語学学校であり、以下のような歴史があります。

1878年：プロビデンス校開設
1886年：ニューヨークへ本部移転
1888年：ベルリン校開設
1889年：パリ校、ロンドン校開設
1890年：M.D.ベルリッツがドイツ皇帝ヴィルヘルム2世に英会話を教える
1900年：パリ万国博覧会にて金メダル獲得
1904年：セントルイス万国博覧会にて大賞受賞
1933年：J.S.ダリーが経営権取得。ベルリッツ・スクール・オブ・ランゲージ・オブ・アメリカ（BSLA）に名称変更
1955年：ロックフェラーセンターに当時北米最大の教室を開設
1965年：全米の学校を直営化
1970年：スイスにエディションベルリッツ設立。Total Immersion®導入
1987年：Berlitz International, Inc.へ改称。留学センターベルリッツ・オン・キャンバス開始
1988年：マックスウェル・コミュニケーションズが経営権を取得
1990年：ベネッセコーポレーションが資本参加。子供向け英語プログラム「Sesame ENGLISH」を開発
2001年：ベネッセコーポレーションが100%株式を取得
2002年：BerlitzENGLISH Level 1-4導入
2003年：小学3〜6年生向けEnglish Beat導入
2004年：BerlitzENGLISH Level 5-8導入。大人の英会話 日本導入
2006年：Berlitz Virtual Classroom（ベルリッツ・バーチャル・クラスルーム）日本導入
2007年：Berlitz Business Communications School（ベルリッツ・ビジネス・コミュニケーションズ・スクール）日本開設
2010年：Berlitz International, Inc.からBerlitz Corporationへ改称
2012年：フェニックスアソシエイツ株式会社と合併し、法人向け語学教育を拡充
* 2022年：RISU Japanと子供向け英語レッスン動画サービス「ハロー！ベルリッツ」を提供開始。ILSCホールディングスが買収

テレビ番組

ベルリッツ・ジャパンは、過去にテレビ東京の「日経スペシャル カンブリア宮殿」にも取り上げられました。

まとめ

ベルリッツ・ジャパンは、長年の歴史を持つ語学教育のパイオニアです。様々な変遷を経て、現在も語学教育の分野で重要な役割を果たしています。

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