ベヴ・ベヴァン

ベヴ・ベヴァン：ロックの鼓動を刻み続けたドラマー

ベヴ・ベヴァン（Bev Bevan、1944年1[[1月24日]]生まれ）は、イギリスのロックシーンを代表するドラマーの一人です。ザ・ムーブ、そしてエレクトリック・ライト・オーケストラ（ELO）のオリジナル・メンバーとして、その名を知られています。さらに、ブラック・サバスのツアー・メンバーとしての活動歴も持ちます。

デパートのバイヤーからロック・ドラマーへ

バーミンガムのスパークヒルで生まれたベヴァンは、高校卒業後、意外にもデパートのバイヤーとして社会人生活をスタートさせました。しかし、音楽への情熱は消えることなく、デニー・レインのグループ、ディプロマッツへの参加をきっかけにプロの音楽家としての道を歩み始めます。

その後、1966年にカール・ウェイン&バイキングスに加入。このバンドが発展し、ザ・ムーブ、そしてELOへと繋がっていきます。ベヴァンはドラム、パーカッションを担当する傍ら、ザ・ムーブ時代にはボーカルも披露しています（「Zing! Went the Strings of My Heart」「Ben Crawley Steel Co」）。

ELOでの成功と挑戦

1971年、ELOはファースト・アルバムをリリース。ジェフ・リン、ロイ・ウッド（ファースト・アルバムのみで脱退）、そしてベヴァンを中心に、1970年代から1980年代初頭にかけて世界的な人気を獲得しました。

1976年には、ベヴァン自身のソロ・シングル「Let There Be Drums」（サンディ・ネルソンのカバー）をリリース。1980年にはELOのバイオグラフィを出版するなど、多岐にわたる活動を展開しました。

1983年には、イアン・ギラン率いるブラック・サバスのアルバム『悪魔の落とし子』収録曲のPVに出演。そのままビル・ワードの代役として「Born Again tour」にも参加し、その活動の幅を広げます。

チャリティ活動とELO Part II

1986年、ベヴァンの企画立案により、バーミンガム小児病院のためのチャリティ・イベント「ハートビート」が開催され、ムーディー・ブルース、ロバート・プラント、UB40、ザ・ロイ・ウッド・バンド、ELOといった豪華な面々が参加し、イベントは大成功を収めました。

1988年、活動を停止していたELOの復活をジェフ・リンに打診するも、リンは同意せず、ベヴァンはリン抜きでの活動再開を決意。ELOの名称使用を巡って紆余曲折がありましたが、最終的に「ELO Part II」という名称で合意。しかし、ELO Part IIは、オリジナルELOの中心人物であったジェフ・リンに匹敵する創作の核を持たず、オリジナルほどの成功を収めることはできませんでした。2000年に解散を発表しましたが、その後、ベヴァン以外のメンバーはバンド名をジ・オーケストラ（The Orchestra）と変えて活動を継続しています。

現在の活動

ベヴァンは、2004年にカール・ウェインが亡くなった後、フィル・トゥリー、ELO Part II時代の同僚フィル・ベイツらとベヴ・ベヴァンズ・ムーブを結成し、ザ・ムーブ時代の楽曲を中心としたツアーを行いました。

現在は、BBCウェストミッドランズでラジオ番組を担当する傍ら、バーミンガムのタブロイド紙サンデー・マーキュリーでレコード・レビューを担当するなど、執筆活動も行っています。2011年には、バーミンガムのウォーク・オブ・ザ・スターズに選出されました。

私生活

現在はウォリックシャーに妻、息子と暮らし、熱狂的なウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCのサポーターとしても知られています。

ベヴ・ベヴァンは、その多才な音楽性と活動を通じて、ロックシーンに大きな足跡を残し続けています。

もう一度検索