ベースボール5

ベースボール5についての解説

ベースボール5（Baseball5）は、ストリートベースボールを元にした新しいスポーツです。2018年に世界野球ソフトボール連盟（WBSC）によって導入され、野球やソフトボールに続く第3の競技として認定されました。この競技は、基本的にゴムボールがあればどこでもプレーできるのが特徴で、フィールドのサイズも野球やソフトボールと比べて非常にコンパクトです。男女混合での運営を前提としたルールも特徴の一つで、さまざまな場面で楽しむことができます。

競技のルール

ベースボール5の試合は、基本的に5イニングで行われます。もし同点の場合は、タイブレーク方式による延長戦が実施されます。また、3イニング終了時に15点差、4イニング終了時に10点差が発生した場合はコールドゲームとなります。チームは5人から8人のメンバーで構成されますが、試合には5人が参加します。特に男女混合の大会では、守備時に男女それぞれ2名以上が必要となります。

フィールドの構造

内野の形は正方形で、塁間は13メートルとなっています。外野にはフェンスが置かれ、フェンスがない場合はローカルルールに従った方法で区域を明確にすることが認められています。フェアゾーンの大きさは18メートル×18メートルで、バッターボックスは本塁の後方に設けられています。一塁には衝突回避のためのダブルベースが設置されており、注意が必要です。

攻撃のプロセス

打者は自分自身でボールをトスし、手のひらや拳で打つことが求められます。打球はフェアゾーン内の本塁から3メートル以上離れた地点で1回以上バウンドしなければなりません。もしファウル打球を打った際には、アウトが宣告されます。バッターボックス内に留まり続けることや、走者が打球がバウンドする前に塁を離れないことが求められ、これらを違反するとアウトとなります。

守備とプレイスタイル

守備においては、選手は素手でプレーし、一塁手や二塁手、三塁手、遊撃手、そして中間野手の5つのポジションを担います。選手はフェアゾーン内で自分の位置を最適にシフトさせることができ、ノーバウンドでキャッチを行ったり、フォースアウトを取ることが可能です。守備妨害や打球を守備選手が触れる前に触れた場合もアウトとなります。

普及と国際大会

ベースボール5は、従来野球やソフトボールが行われていなかった地域でも広がりを見せており、現在69カ国で楽しまれています。日本においても全日本野球協会と日本ソフトボール協会が協力し、この競技の普及に努めています。2019年にはWBSCからインストラクターが招かれ、関連の講習会が開かれました。2020年には「Baseball5 JAPAN」が設立され、2021年には公式サイトが開設されました。

国際大会としては、2018年には欧州やカリブ地域で初の大会が開催され、予定されていた第1回ワールドカップは新型コロナウイルスの影響で日程が延期されたものの、今後の発展が期待されています。また、2026年のダカールユースオリンピックにおいても、正式競技として追加される決定が下されています。これにより、より多くの人々にこの競技が知られることになります。

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