ペトロポリス

ペトロポリスは、ブラジル南東部のリオデジャネイロ州に位置する高原都市です。その名は、ブラジル帝国時代の皇帝、ペドロ2世に由来します。

歴史

ペトロポリスは標高の高い場所に位置するため、避暑地として発展しました。19世紀には、ブラジル皇帝の夏の離宮や貴族たちの別荘が数多く建てられ、繁栄を極めました。1894年から1902年までの間は、リオデジャネイロ州の州都としての役割も担っていました。

町にはドイツからの入植が奨励されたため、教会などの建築物にはドイツの影響が色濃く見られます。1889年の帝政崩壊後も、ブラジルの歴史において重要な地であり続け、高温多湿なリオデジャネイロを避けて、各国の大使館や公使館が置かれていました。

20世紀後半に入り、ブラジルの首都がリオデジャネイロからブラジリアへと遷都されると、ペトロポリスの重要性は徐々に低下していきました。しかし、現在もなお避暑地としての人気を保ち、ペトロポリス大聖堂や旧宮殿を利用した皇帝博物館など、かつての華やかな時代の面影を今に伝えています。また、ブラガンサ朝の皇室の子孫が居住していることでも知られています。

近年の災害

2022年2月15日、ペトロポリス市内では大規模な地すべりが発生し、甚大な被害をもたらしました。この災害では、58名もの尊い命が失われました。当日は、6時間雨量で1ヶ月分の降水量を超える259mmという記録的な豪雨に見舞われたことが、被害を拡大させた要因の一つと考えられています。

著名な出身者

ペトロポリスは、多くの著名人を輩出しています。

ペドロ・デ・アルカンタラ - ブラジル皇族
ルイス・マリア - ブラジル皇族
ファビオ・ペレイラ・ダ・シウヴァ - サッカー選手
ラファエウ・ペレイラ・ダ・シウヴァ - サッカー選手
* 野田良之 - 法学者

観光

現在も避暑地として観光地となっており、美しい街並みを見ることができます。

まとめ

ペトロポリスは、ブラジルの歴史と文化を色濃く残す、魅力あふれる都市です。避暑地としての美しい自然、歴史的な建造物、そして皇室の面影を感じさせる雰囲気は、訪れる人々を魅了し続けています。

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