ペーパームーン (アニメショップ)

株式会社ペーパームーン：アニメショップからアダルトゲームへ、そして終焉

株式会社ペーパームーン（PAPER MOON Inc.）は、1980年代から2010年代にかけて、中京圏を中心にアニメショップ「ペーパームーン」を展開していた企業です。岐阜県に拠点を置き、アニメグッズの販売のみならず、オリジナルのグッズ製造も手掛けていました。

歴史

ペーパームーンのルーツは、1981年に愛知県豊橋市で開業した「シネマ&アニメショップ ホンキイトンク」に遡ります。しかし、この店は短期間で閉店。翌1982年に岐阜市で「アニメショップ ペーパームーン」として再出発しました。最盛期には、岐阜県各務原市にKID'S店、名古屋市昭和区に杁中店、名古屋市天白区に野並店、そして名古屋市中区に大須本店を構えるなど、店舗網を拡大しました。

オリジナルグッズとアダルトゲーム

ペーパームーンの特徴は、単なるアニメグッズの販売に留まらず、オリジナルのグッズ製造にも力を入れていた点です。特に、士郎正宗氏の作品をモチーフとしたガレージキットや等身大フィギュアは、ファンからの人気を集めました。また、1998年にはアダルトゲームブランド「スクアドラ・ディ」（SQUADRA D）を立ち上げ、ゲーム業界にも参入。2006年までに合計7タイトルを発売しました。

経営破綻と終焉

2000年6月期には約6億円の売上高を誇ったペーパームーンでしたが、その後、同業他社やインターネット通販との競争激化により、業績は徐々に悪化。2015年4月には全ての店舗を閉店し、同年5月18日に岐阜地方裁判所から破産手続き開始決定を受けました。負債総額は約1億2千万円。2016年1月20日には法人格が消滅し、その歴史に幕を閉じました。

等身大フィギュア事業の独立

なお、等身大フィギュア事業については、2011年5月に株式会社ペーパームーンRとして分離独立しています。現在、ペーパームーンRは、かつてのペーパームーンとは資本的にも人的にも関係はありません。

スクアドラ・ディのその後

アダルトゲームブランド「スクアドラ・ディ」は、活動休止後、主要スタッフの一部が同人アダルトゲームブランド「Sage」の主要スタッフとして活動しています。「まいむ」以降の5作品は現在Sage名義で販売されており、スクアドラ・ディの活動は事実上Sageに継承されたと見ることができます。

作品一覧（スクアドラ・ディ）

PARTS（1999年11月26日）
あにめショップへいこう!（2001年4月20日）
まいむ（2002年4月11日）
まいむ〜フルボイス版〜（2004年12月24日）
PRISONER（旧、2003年6月20日）
PRISONER（2005年6月24日）
AUCTION（2004年7月16日）
AUCTION（2005年12月2日）
ファミ☆れす（2004年12月3日）
MEMORIES（2005年12月2日）

関連項目

mamiのRADIかるコミュニケーション - 東海ラジオの番組。ペーパームーンがスポンサーとして提供していた時期がありました。
でらなんなん

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