ホセ・フェラー

ホセ・フェラー (José Ferrer)

ホセ・フェラー（José Ferrer）は、プエルトリコ生まれの映画監督及び俳優であり、1912年1月8日に誕生し、1992年1月26日に亡くなりました。本名はホセ・ビセンテ・フェレール・デ・オテーロ・イ・シントロンで、日本語ではホセ・ファ（ー）ラーとも表記されることがあります。彼の家族にも著名人が多く、息子に俳優のミゲル・フェラー、いとこにはテニス選手のジジ・フェルナンデスがいます。また、彼の3人目の妻である歌手ローズマリー・クルーニーは俳優ジョージ・クルーニーの叔父にあたります。

初期の人生とキャリアの始まり

フェラーは10歳のころに母国を離れ、アメリカに移住しました。ニューヨークに定住し、同地で教育を受けました。彼はニューヨーク大学やプリンストン大学で学び、当初は建築家を目指していました。しかし、学生劇が流行する中で、その演技に魅了され、1935年にはブロードウェイの舞台に立つようになりました。

舞台での成功

フェラーは次第に演技の才能を発揮し、コメディからシェイクスピア作品まで多彩な役割をこなし、30代の頃には演出にも携わるようになっていきました。彼は舞台で確固たる地位を築き、1948年に映画デビューを果たします。この映画『ジャンヌ・ダーク』においては、シャルル7世役を演じ、その演技が高く評価されると共に、アカデミー助演男優賞にノミネートされました。

映画界での名声

1950年、フェラーは主役を務めた映画『シラノ・ド・ベルジュラック』でアカデミー主演男優賞を受賞し、名優の仲間入りを果たします。この受賞は彼のキャリアにとって大きな転機となり、その後も『赤い風車』では再びアカデミー主演男優賞の候補になります。舞台でも活動を続け、1952年までには2度トニー賞を受賞しています。

監督活動と多才なキャリア

1955年には映画『生き残った二人』を監督し、映画界でもその名を広めました。その後も多くの作品に出演し、B級映画から大作まで、様々な役柄をこなしました。彼は名バイプレイヤーとしても親しまれ、特に1970年代にはテレビドラマでも多くの役を演じるなど、活躍の幅を広げました。

受賞歴

ホセ・フェラーは多くの賞を受賞しており、アカデミー主演男優賞やゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞、さらにはトニー賞などその業績が評価されてきました。特に映画『シラノ・ド・ベルジュラック』での受賞は彼にとって特別なものであったと言えるでしょう。

主な作品

彼の主な出演作品には、映画『ジャンヌ・ダーク』、テレビシリーズ『刑事コロンボ』『刑事コジャック』、さらには監督した『青春の旅情』『ステート・フェア』などがあります。

ホセ・フェラーは、優れた才能と幅広い表現力により、演劇と映画の両方で不朽の名声を築いた特異な存在でありました。

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