ホセ・ベラス

ホセ・エンヘル・ベラス・ロメロ：ドミニカ共和国が生んだ技巧派リリーバー

ホセ・エンヘル・ベラス・ロメロ（José Enger Veras Romero）は、1980年10月20日、ドミニカ共和国のサントドミンゴで生まれました。右投右打の投手として、メジャーリーグ（MLB）で長きにわたり活躍したベテランです。

マイナーリーグでの下積み時代

1998年、ベラス・ロメロはタンパベイ・デビルレイズと契約し、プロとしてのキャリアをスタートさせます。ルーキーリーグから着実にステップアップを重ね、A級、A+級、AA級、そしてAAA級と、各階層で経験を積みました。2005年にはテキサス・レンジャーズ傘下のAAA級オクラホマ・レッドホークスで57試合に登板し、24セーブを挙げるなど、リリーフとしての才能を開花させました。

ニューヨーク・ヤンキースでの飛躍

2005年オフ、ベラス・ロメロはニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を結びます。2006年8月にはメジャー昇格を果たし、ボルチモア・オリオールズ戦でデビュー。2回を無安打無失点に抑える好投を見せました。2008年には、ジョバ・チェンバレンの先発転向に伴い、セットアッパーとして60試合に登板し、5勝3敗、防御率3.59と安定した成績を残しました。

インディアンス、マーリンズ、パイレーツでの活躍

2009年、ベラス・ロメロはクリーブランド・インディアンスへ移籍。その後、フロリダ・マーリンズ、ピッツバーグ・パイレーツと渡り歩き、各球団でリリーフとして存在感を発揮しました。2011年には、パイレーツで自己最多となる79試合に登板し、防御率3.80をマークしました。

ブルワーズ、アストロズ、タイガース、カブスでの挑戦

2011年オフ、ベラス・ロメロはミルウォーキー・ブルワーズへ移籍。2012年には72試合に登板し、5勝を挙げました。その後、ヒューストン・アストロズ、デトロイト・タイガース、シカゴ・カブスと、様々な球団でプレーしました。2013年には、WBCドミニカ共和国代表に選出され、国際舞台でも活躍しました。

アストロズへの復帰とその後

2014年、ベラス・ロメロは古巣のアストロズへ復帰。34試合に登板し、防御率3.03と安定した投球を見せました。2015年にはアトランタ・ブレーブスとマイナー契約を結びましたが、その後FAとなり、2016年には独立リーグでプレーしました。

ホセ・ベラス・ロメロは、MLBで10年以上にわたり活躍したベテランリリーバーです。その安定した投球と、どんな状況でも臆することなくマウンドに上がるメンタルの強さで、多くのファンを魅了しました。

プレースタイル

最速90mile台中盤(約155km/h)のストレートと、スライダー、チェンジアップを武器に、打者を打ち取る本格派右腕。

年度別投手成績

(成績は省略)

※2016年度シーズン終了時

代表歴

* 2013 ワールド・ベースボール・クラシック・ドミニカ共和国代表

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