ホテトル

ホテトルの概要

ホテトルとは、ラブホテルに女性を派遣し、性サービスを提供する風俗業態の一つです。この名称は、「ホテルトルコ」の略であり、1980年代に登場した「マントル」（マンショントルコの略）から派生したものです。ホテトルは、店舗を持たず、ラブホテルの近くに設置された公衆電話の掲示板などに広告を掲載する形で客を呼び込みます。

利用者は、これらの広告ビラを見て電話をかけ、ラブホテルの部屋を予約します。その後、店は女性を指定されたホテルに派遣し、客と性行為を行わせます。女性は、得た収入の一部を後で店に支払う仕組みとなっており、店舗が存在しないため開業が簡易で、資金もほとんどかからないのが特徴です。

歴史的背景

ホテトルが急速に広まったのは経済的な理由もあります。不景気の時代でも手軽に始められるビジネスモデルとして人気を集め、多くの店舗が設立されました。しかし、大多数は違法にホテルトルコを通じて性行為を行うものであり、次第に取締りが厳しくなりました。

最近では、携帯電話の普及に伴い公衆電話が減少し、ホテトルもほとんど姿を消しています。その代わりに、合法的に性サービスを提供するデリバリーヘルスが多くの人々から利用されています。これにより、インターネットを通じた新しい形の性風俗が定着してきました。

問題点

ホテトルには多くの危険が伴います。まず、性感染症などの予防は女性に委ねられているため、リスクが高いです。また、許可や届け出が必要な店舗型の風俗と異なり、暴力団関係者が運営に関与しやすい環境にあります。

さらに、ほとんどのホテトルが風適法を無視し、無許可営業を行っているため、取締りの対象にされています。特に、電話番号は頻繁に変更され、転送機能を利用することで摘発を逃れる手法も広まっています。

大量に掲示されたビラも周囲の環境を害し、迷惑行為として問題視されています。そのため、ビラの貼り付け行為を取り締まると同時に、営利目的の運営者を摘発する動きが強まっています。

現代の動向

最近では、厳しい取締りを避けるために、無店舗型のホテヘルやデリヘルなど、合法的なビジネスへと移行する業者も増えてきています。また、デートクラブ（デートサークル）という類似の業態もあったものの、こちらも売春斡旋と見なされることが多く、ほとんど姿を見なくなっています。

ホテトルは、今や社会的・法的な諸問題を抱えた状態で、その存在意義を問われています。今後の業態の変化に注目が集まります。

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