ホビボックス

ホビボックス株式会社：2次元コンテンツの軌跡

ホビボックス株式会社（HOBIBOX Co., Ltd.）は、1994年から2020年まで存在した日本の2次元コンテンツ企画・制作・卸・販売会社です。設立当初から、ゲーム、ドラマCD、音楽ソフト、アニメといった多様なメディアミックスを展開し、2次元コンテンツ業界において独自の地位を築きました。特に、美少女ゲームブランド「キャラメルBOX」や、同人作品のパッケージ化を手掛ける「ホビコレ」は、多くのファンに親しまれました。

事業概要

ホビボックスは、2次元商材の卸販売だけでなく、通販業務代行サービス『ECオーダー.com』の提供、ドラマCD・音楽コンテンツの制作・発売・販売を行うレコードレーベル『HOBiRECORDS』、女性向けPCゲーム・ドラマCD通販サイト『HOBIGIRLS』など、多岐にわたる事業を展開していました。また、『EVE burst error』などのゲームIPを保有し、コンテンツプロバイダーとしての側面も持ち合わせていました。

歴史

1994年7月：会社設立。
2004年7月：株式会社WAYUTAを設立。
2008年8月：株式会社WAYUTAと合併。
2009年：音響制作部が株式会社ブレイブハーツとして独立、株式会社姫屋ソフトからゲームブランドキャラメルBOXを取得。
2014年：株式会社ティーアイエスの完全子会社となり、DMMグループの一員に。
2020年1月：ティーアイエスに吸収合併され、法人としてのホビボックスは解散。
2021年3月：ティーアイエスの2次元事業が合同会社EXNOAに継承。

DMMグループへの参入と終焉

2014年にDMMグループ入りして以降、ホビボックスはDMM.comとの連携を強化し、共同で「戦国闘檄プロジェクト」を発表するなど、新たな展開を見せました。しかし、2020年1月にはティーアイエスに吸収合併され、法人としての歴史に幕を下ろしました。その後、事業の一部はEXNOAに引き継がれ、現在もDMMグループ内でその流れを汲むコンテンツが提供されています。

主な作品

HOBiRECORDSレーベルからは、数多くのドラマCDがリリースされました。具体的には、「秋桜の空に」、「ひぐらしのなく頃に」シリーズ、「咎狗の血 Image drama」、「Fate/Zero|Fate_Zero」など、人気作品のドラマCD化を手掛けています。また、キャラメルBOXブランドからは、「処女はお姉さまに恋してる 2人のエルダー」や「セミラミスの天秤」など、多くの美少女ゲームがリリースされました。

ECオーダーの不正アクセスとサービス終了

ホビボックスが提供していた通販業務サービス「ECオーダー」は、2019年に不正アクセスを受け、顧客のクレジットカード情報が漏洩する可能性が指摘されました。この事件を受け、ECオーダーは長期メンテナンスに入り、同年12月にはサービス終了が発表されました。これは、ホビボックスの事業に大きな影響を与えた出来事の一つです。

現在の状況

ホビボックス株式会社は法人としては消滅しましたが、その精神と事業はEXNOAに引き継がれ、DMMグループの一員として2次元コンテンツ業界に貢献し続けています。かつてホビボックスが手掛けた作品やブランドは、今も多くのファンに愛され、その影響力は色褪せていません。

関連企業

株式会社ティーアイエス
合同会社EXNOA（旧：合同会社DMM GAMES）
株式会社WAYUTA
株式会社ブレイブハーツ
株式会社姫屋ソフト

ホビボックスは、2次元コンテンツ業界において、多様な事業展開と数々の人気作品を通じて、その名を刻みました。その歴史は、日本の2次元コンテンツ文化の一面を物語る貴重な記録と言えるでしょう。

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