ホンダ・ナイトホーク

ホンダ・ナイトホーク：750ccと250ccモデルの系譜

ホンダが過去に製造・販売していたオートバイシリーズ「ナイトホーク」は、CB750カスタムやCBX750ホライゾンといった北米輸出仕様クルーザーをルーツとする、人気のシリーズでした。1980年代からCBシリーズのペットネームとして使用され、1990年代には、北米向け輸出仕様の一部が日本国内でも販売されるようになりました。本稿では、ナイトホーク750とナイトホーク250の2つのモデルについて、詳細に解説します。

ナイトホーク750 (RC39)

1991年7月に発売されたナイトホーク750（型式名RC39）は、ネイキッドタイプの大型自動二輪車です。CBX750シリーズと多くの部品を共有する姉妹車という位置づけですが、長距離ツーリングと市街地での使いやすさを両立した設計が特徴です。

エンジンは、RC17E型空冷4ストローク4気筒4バルブDOHCエンジンを搭載。CBX750シリーズと共通のエンジンながら、より扱いやすい特性にチューニングされていると考えられます。ブレーキシステムは、前輪が油圧式シングルディスク、後輪が機械式リーディング・トレーリングと、CBX750シリーズとは異なる構成となっています。また、トランスミッションは6速から5速に変更されています。

日本国内では750台限定で販売され、翌年には後継車種であるRC42型CB750が登場しました。しかし、北米向け輸出仕様は2003年まで生産が継続されたロングセラーモデルでもあります。

ナイトホーク250 (MC26)

1992年3月に発売されたナイトホーク250（型式名MC26）は、排気量250ccの普通自動二輪車です。750ccモデルのデザインを踏襲しながらも、エンジンや足回りなど、基本コンポーネントは250TシリーズやCD250Uと共通です。搭載されるエンジンは、MC24E型空冷4ストローク2気筒SOHCエンジンです。

日本国内仕様にはイタリアグリメカ社製のキャストホイールが採用されましたが、初期の北米輸出仕様は前後ドラムブレーキとスポークホイールという構成でした。1994年にはカラーリング変更のマイナーチェンジが行われましたが、日本国内仕様は1998年の排出ガス規制強化により生産終了。北米向け輸出仕様も1999年に生産終了となりました。

ナイトホークシリーズの設計思想

ナイトホークシリーズは、北米市場を意識した設計思想が反映されています。アメリカンスタイルのデザインと扱いやすいエンジン特性、そして長距離ツーリングにも対応できる快適な走行性能を両立。日本国内でも、その魅力的なスタイルと扱いやすさから人気を博しました。限定車であった750ccモデルの人気が高かったことからも、その高い完成度が伺えます。

まとめ

ナイトホーク750とナイトホーク250は、それぞれ異なる排気量ながら、共通のスタイリングとホンダの技術力を象徴するモデルでした。限定生産された750ccモデルは希少価値も高く、現在ではコレクターアイテムとしても人気があります。250ccモデルも、扱いやすさとスタイリッシュなデザインで幅広い層に支持されました。これらのモデルは、ホンダのバイク史において重要な位置を占め、現代のバイクデザインにも影響を与え続けていると言えるでしょう。

参考文献

* 本田技研工業公式HP 2輪製品アーカイブ ナイトホーク (※公式HPのアーカイブ情報をご参照ください)

付記

本稿の情報は公開されている情報に基づいて記述しており、正確性に注意を払っておりますが、情報の正確性について保証するものではありません。最新の情報については、ホンダの公式ウェブサイト等をご確認ください。

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