ホンダ・レジェンド

レジェンド (LEGEND)

概要

ホンダが製造した『レジェンド』は、同社が誇るフラッグシップセダンで、1985年から2022年にかけて販売されていました。この車両は、高性能なV型6気筒エンジンを搭載し、特に中高年層の富裕層をターゲットにした高級車です。北米ではアキュラブランドの最高級モデルとして展開され、初代は「レジェンド」、続くモデルは「RL」や「RLX」として知られています。日本国内では洗練されたデザインと技術で人気を博し、特に高級車を扱うクリオ店で専売されています。

歴史

初代（1985年-1990年）

レジェンドは1985年に誕生し、ホンダにとって初の本格的な高級車としての位置付けを持ちました。初代は4ドアセダンとして登場し、後に2ドアハードトップも加わりました。開発はブリティッシュ・レイランド社との共同作業で進められ、ホンダ内部でも高級感を追求した結果、木目パネルやSRSエアバッグを初めて導入するなど、安全面でも革新をもたらしました。1987年には2.7Lエンジンが搭載され、最盛期には年間約19,000台が販売されるなど、成功を収めましたが、2011年には販売が急減し、2012年には生産が終了しました。

2代目（1990年-1996年）

1990年に「スーパーレジェンド」と名付けられた2代目は、ミッドシップエンジンを搭載し、当時の先端技術を用いて開発されました。また、初となる助手席側エアバッグの搭載など、重要な安全装備が追加されました。高級感のあるインテリアやクーペモデルも展開され、1996年まで販売されました。

3代目（1996年-2004年）

3代目では、エンジンをC35A型に改良し、サスペンションのチューニングが行われ、スポーティな走行性能が求められました。内装や音響設備もグレードアップされ、後期には更なる安全性能が強化されました。

4代目（2004年-2012年）

次世代の四輪駆動システムSH-AWDが採用され、エンジンも性能向上が図られました。オーディオやナビゲーションシステムも進化し、特にスポーティな走行を果たしました。しかし、営業車としては登録できない制約があり、特定の警察車両に採用されることがありました。

5代目（2015年-2022年）

2015年にはハイブリッド専用車として復活し、高度な運転支援システム「Honda SENSING」が新たに搭載されました。最新のモデルは日本市場向けに再設計され、カーシェアリングや自動運転機能も取り入れられましたが、2022年に生産終了となりました。

エンジンと技術

歴代のレジェンドはさまざまなエンジンを搭載し、それぞれのモデルで技術の進化が見られます。初期モデルでは2.0Lから3.0Lエンジンが選べるなど、多様な選択肢が提供され、また安全技術に関しても国内初のSRSエアバッグを導入したことから、その先進性が評価されました。

まとめ

レジェンドは本田の自動車開発の中で特に記憶に残るモデルであり、洗練された技術とともに、日本の自動車業界における高級車の地位を築きました。高品質でありながらも競争の激しい市場において、長い歴史を持つこのモデルは、今でもその名が語り継がれ、愛され続ける存在です。

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