ホンダ・ヴェゼル

ヴェゼル（VEZEL）

ヴェゼルは本田技研工業（ホンダ）が製造・販売するコンパクトSUVです。主にHR-Vという名で海外市場で販売されています。ヴェゼルは3代目フィットを基に開発され、SUV、クーペ、ミニバンの特長を融合した先進的なデザインが特徴です。

概要

ヴェゼルは、CR-Vに次ぐホンダの世界戦略SUVとして位置付けられ、販売台数でも高い評価を得ています。2019年の車名別世界販売台数では14位を記録しました。デザイン面では「Dynamic Cross Solid」をテーマに、SUVの安定感のある下部と、クーペの洗練された上部のデザインが見事に融合されています。特に、リアの外装ハンドルがウィンドウに溶け込む形状となっており、2ドアクーペのような個性的な印象を与えています。

初代モデル（2013年 - 2021年）

初代のヴェゼルは、外装デザインだけでなく、内装にもこだわりが見られます。「Expansible Cockpit」をコンセプトに、室内の広さとパーソナル感の両方を追求しました。座席は長時間のドライブでも疲れにくい設計となっており、ミニバン並みの余裕を持つリアシートスペースを確保しています。

エンジンは、直噴技術を採用したガソリン車の1.5Lエンジン（L15B型）や、ハイブリッドモデルに搭載されている「SPORT HYBRID i-DCD|SPORT_HYBRID_i-DCD」があり、高い燃費性能を誇ります。特にハイブリッドは、JC08モードで27.0 km/Lの燃費性能を達成しています。

また、4WD仕様には「リアルタイムAWD」が提供され、電子制御によるトルク配分が行われています。これは、ホンダのハイブリッド車としては初となる設定です。さらに、全モデルには電子制御パーキングブレーキや、状況に応じた減速を行うオートブレーキホールド機能が搭載されています。

安全技術

安全性能においても、シティブレーキアクティブシステムやサイドエアバッグが標準装備されており、「あんしんパッケージ」として販売されました。2016年には「Honda SENSING」が導入され、さらなる安全支援機能が強化されました。

年表

ヴェゼルは2013年にデビューし、特に東京モーターショーなどで注目を集めました。以降、特別仕様車の「スタイルエディション」や、新エンジンを搭載したモデルが順次発表されました。本モデルはその独自性と性能から、販売開始から数年で多くの支持を集め、日本国内でもSUV新車登録台数の第1位を数回獲得しています。

2代目モデル（2021年 - 現在）

2021年には2代目モデルが登場し、「AMP UP YOUR LIFE」をコンセプトにハイブリッドシステムを2モーター式に進化させました。新型エンジンや、Honda SENSINGのさらなる機能強化に加え、通信機能を利用した新しいサービス「Honda Total Care」を提供しています。このように、ヴェゼルはその時代に適応しながら進化を続けています。

車名の由来

「ヴェゼル」という名前は、カットした宝石の小さな面（Bezel）とクルマ（Vehicle）を組み合わせた造語で、多面的な魅力を持つクルマを象徴しています。これにより、様々なユーザーのニーズに応えられる車としての価値を持つことが意図されています。

ヴェゼルは、これからもさらなる進化を遂げ、多くのドライバーに愛される存在であり続けることが期待されています。

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