ホンダ・CBR125R

ホンダ CBR125R：ヨーロッパ市場をターゲットにした125ccスポーツバイク

ホンダが2004年から2015年にかけて製造・販売していたCBR125Rは、125ccクラスのスポーツバイクです。主に、125ccクラスのバイク人気が高いヨーロッパ市場をターゲットに開発されました。タイのホンダ子会社であるタイホンダ・マニュファクチュアリングカンパニー・リミテッドが製造したCBR150Rをベースに、排気量を125ccに調整したモデルです。

モデルの変遷

2004年モデル:

CBR150Rと共通の車体デザインを採用しましたが、車体の幅は狭く設計されています。エンジンはCBR150RのDOHC4バルブエンジンとは異なり、SOHC2バルブエンジンを搭載していました。

2007年モデル:

車体構造は維持しつつ、デザインはCBR600RRをモチーフとしたスポーティなスタイルに変更されました。また、ヨーロッパの排出ガス規制であるEURO-IIIに対応するため、燃料供給方式をキャブレターからPGM-FI電子式燃料噴射装置に変更しています。この変更は燃費向上にも貢献しました。

2013年モデル:

CBR150Rと同時にフルモデルチェンジを実施。デザインはVFR1200FやCBR250R(MC41)を彷彿とさせるシャープなスタイルへと進化しました。このモデルチェンジにより、より現代的なデザインと性能が実現しました。

日本国内における販売

日本国内では、2004年モデル、2007年モデルは並行輸入車として販売されていました。しかし、ホンダは2013年に東京と大阪で開催されたモーターサイクルショーで日本仕様のCBR125Rを発表し、同年5月22日に正式に発売を開始しました。型式名はEBJ-JC50です。2015年には生産が終了しました。

CBR125RRについて

CBR150Rを並行輸入販売していたエンデュランス社は、独自にCBR125RRというモデルを販売していました。これは、初代CBR150Rに搭載されていたDOHCエンジンの内径を変更し、排気量を小型自動二輪車枠に収めたモデルです。ただし、これはホンダによる公式モデルではありません。

まとめ

CBR125Rは、ヨーロッパ市場の需要を的確にとらえたホンダの戦略的なモデルでした。CBR150Rをベースとした設計、デザインの進化、そして日本市場への正式導入など、その歴史はホンダのグローバル戦略の一端を示しています。生産終了から数年経った現在でも、そのスタイリッシュなデザインと扱いやすい排気量から、中古車市場でも根強い人気を誇っています。 小型軽量で扱いやすく、街乗りからツーリングまで幅広く楽しめるバイクとして、多くのライダーから支持を集めていました。その魅力は、生産終了後もなお、多くのライダーの記憶に残っていると言えるでしょう。

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