ホンダ・N型エンジン

ホンダ・N型エンジンについて

ホンダ・N型エンジンは、本田技研工業が開発した直列4気筒ディーゼルエンジンであり、主に中型車に搭載されています。このエンジンは、いすゞ自動車からのOEM供給を受けていた時代を経て、初めて自社で開発されたモデルです。特に注目すべきは、高い剛性と軽量性を両立させるために採用された「セミソリッド鋳造」技術を用いたアルミ製シリンダーブロックです。

機構

i-CTDiエンジン（N22A）

i-CTDiエンジンは、フィンランドでの排出規制に対応しつつ高性能を実現しています。シリンダーブロックはアルミニウムで作られており、圧縮比は16.7、最大出力は140 PS、最大トルクは340 N·mを誇ります。燃料噴射は高圧のコモンレール方式で行い、インタークーラー付きの可変ノズルターボが搭載されています。このエンジンには、排気系にDPF（ディーゼルパティキュレートフィルター）が設置されているバリエーションも存在します。

i-DTECエンジン（N22B/N16A/N15A）

一方、i-DTECエンジンは、米国の厳しい排出ガス規制に合わせて開発され、EUの「Euro5」規制にも適合しています。特に、N22Bでは圧縮比が16.3、最大出力は150 PSに達し、ここでも軽量化が重視されています。N16AおよびN15Aに関しては、エンジン排気量の縮小を実現し、パフォーマンスと環境負荷の最適化に取り組んでいます。これらはそれぞれの車種に合わせた出力を持っています。

歴史的な展開

ホンダのN型エンジンは、2003年に初めて7代目アコードと4代目アコードツアラーに採用され、以降、多くのホンダ車で使用されるようになりました。特に2006年には、3代目CR-VにDPFを装備したN22Aエンジンが登場し、環境性能を強化しました。その後、2013年にシビックに1.6L i-DTECが初めて搭載され、さらに進化を遂げました。

各形式のバリエーション

N型エンジンにはいくつかのバリエーションが存在します。具体的には、N22A、N22B、N16A、N15Aがあり、それぞれ異なる排気量や性能を持っています。これにより、様々なニーズに応じた車両に搭載されています。たとえば、N22Aは2.2Lの排気量で140 PSの出力を持ち、特にFR-VやCR-V、シビックなどに搭載されています。

結論

ホンダ・N型エンジンは、性能と環境への配慮を両立させるためにさまざまな技術が取り込まれており、自社の技術力を示す重要な存在です。その歴史と技術革新は、今も多くのホンダ車に活かされ続けています。これからもさらなる進化が期待されます。

もう一度検索