ホンダ・SSM

ホンダ・SSM（エスエスエム）について

ホンダ・SSMは、1995年に開催された第31回東京モーターショーで、ホンダのブースにおいて参考展示されたコンセプトカーです。この車両は1999年から2009年にかけて市場に登場したスポーツカー、S2000の試作モデルであり、多くの自動車ファンの注目を集めました。

名称の由来とデザイン

SSMという名称は「Sports Study Model」の頭文字を取ったものであり、2シーターのオープンスポーツカーというスタイルを採用しています。このデザインはかつてのホンダのSシリーズ（S800やS600など）を彷彿とさせ、特徴的なロングノーズ＆ショートデッキのフォルムが古典的なスポーツカーのイメージを強調しています。

また、SSMは当時のホンダのラインアップには存在しなかったFR（フロントエンジン・リアドライブ）駆動方式を取り入れ、独特の魅力を放っていました。これにより、操縦性に優れた走行性能を実現し、多くの注目を集めたのです。

エンジンと性能

搭載されたエンジンは、ホンダのインスパイアなどに用いられた直列5気筒のG型エンジンラインアップから改良された2,000ccのG20A型エンジンです。このエンジンはDOHC VTEC技術を採用しており、高いパフォーマンスを発揮する設計がなされています。エンジンのピークパワーやトルクの特性は、スポーツカーとしての走行性能を支える重要な要素となりました。

S2000への道

ホンダ・SSMは、その後の市販モデルであるS2000へと進化します。2001年にNSXの開発責任者だった上原繁がプロジェクトのリーダーとなり、SSMでの経験を基に市場に向けた開発が進められました。SSMの発表から3年後にあたる1998年10月には、正式にS2000が発表され、翌1999年4月にはホンダ創立50周年を迎える際にその販売が開始されました。このS2000は、SSMのスタイルと技術を受け継ぎ、世界中の自動車愛好家に強い支持を受けるモデルとなりました。

まとめ

ホンダ・SSMは、デザイン、技術、性能のすべてにおいてホンダのスポーツカーとしてのアイデンティティを表現した重要なコンセプトカーでした。S2000の開発においては、SSMの設計思想や性能が大いに影響を与え、その後のホンダにとっても大きな進展となったのです。ホンダはこのモデルを通じて、過去と未来を融合させ、新たなブランディングへと繋げたといえるでしょう。

関連項目

このSSMに関連する他のモデルには、2003年に東京モーターショーで参考展示されたホンダ・HSCや、Sシリーズの初代モデルであるS800、S600、S500などがあります。

もう一度検索