ホープフルステークス (中央競馬)

ホープフルステークスについて

ホープフルステークスは、日本中央競馬会（JRA）が中山競馬場で施行する2歳馬限定の重賞競走（GI）です。競走名の「ホープフル」は、英語で「希望に満ちた」という意味を持ち、未来を担う若駒たちの活躍を願うレースとして位置づけられています。

概要

このレースは、1984年に「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス」として創設されました。その後、競走条件や名称が幾度か変更され、2014年に中山競馬場に移設された際に「ホープフルステークス」と改称されました。2017年からはGIに昇格し、2歳中距離路線の頂点を決めるレースとして、年末の重要なレースの一つとなっています。

競走条件

2024年現在、以下の条件でレースが行われます。

出走資格: サラ系2歳牡馬・牝馬（最大18頭）
所属: JRA所属馬、地方競馬所属馬、外国調教馬（優先出走）
負担重量: 馬齢重量（牡馬56kg、牝馬55kg）

地方競馬所属馬は、特定のレースで2着以内に入着すると優先出走権が与えられます。また、中央競馬の2歳重賞で1着となった地方競馬所属馬も出走申込が可能で、2022年以降は優先出走権が与えられます。

賞金

2024年の1着賞金は7000万円で、以下2着2800万円、3着1800万円、4着1100万円、5着700万円となっています。

歴史

ホープフルステークスは、その前身である「ラジオたんぱ杯」時代から、幾多の変遷を経て現在に至っています。

創設と牝馬限定戦時代

1984年に「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス」として創設された当初は、桜花賞と同じく阪神競馬場の芝1600mで施行されていました。当時は、関東と関西でそれぞれ牝馬限定の重賞が整備されており、このレースは関西の牝馬の頂点を決めるレースでした。

牡馬戦化と距離延長

1991年には、3歳重賞路線の大幅な変更が行われました。これにより、本競走は牡馬・騸馬限定戦に変更され、距離も2000mに延長されました。競走名も「ラジオたんぱ杯3歳ステークス」と改称されました。

馬齢表記の変更とレース名の変遷

2001年には、馬齢表記が国際基準に変更されたため、競走名が「ラジオたんぱ杯2歳ステークス」に改められました。その後、2006年には、ラジオたんぱがラジオNIKKEIに名称変更したことに伴い、競走名も「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス」に変更されました。

中山移転とホープフルステークスへの改称

2014年には、2歳戦の中距離路線の拡充のため、本競走は中山競馬場に移転し、名称も「ホープフルステークス」に変更されました。同時に、朝日杯フューチュリティステークスが阪神競馬場に移設されました。

GI昇格

2017年にはGIに昇格し、名実ともに2歳中距離路線の頂点を決めるレースとなりました。現在では、原則として12月28日に開催されることが多く、「年内最後の中央競馬のGI競走」となっています。ただし、12月28日が日曜日の場合は有馬記念がメインレースとなるため、12月27日に開催されることがあります。

年表

1984年: 「ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス」として創設
1991年: 競走条件を牡馬・騸馬に変更、「ラジオたんぱ杯3歳ステークス」に改称、施行距離を2000mに変更
2001年: 馬齢表記の変更に伴い「ラジオたんぱ杯2歳ステークス」に改称
2006年: 「ラジオNIKKEI杯2歳ステークス」に改称
2014年: 「ホープフルステークス」に改称、中山競馬場に移設、GIIに昇格
2017年: GIに昇格

歴代優勝馬

過去の優勝馬には、後のクラシックレースで活躍する馬も多く、このレースの結果が翌年の競馬界を占う上で重要な指標の一つとなっています。

レース記録

レースレコード: 2:00.2（第40回優勝馬レガレイラ）
優勝タイム最遅記録: 2:07.0（第24回優勝馬サブジェクト）

最多勝利

最多優勝騎手: 武豊（5勝）
最多優勝調教師: 池江泰郎（3勝）
最多優勝馬主: （有）キャロットファーム（6勝）
* 最多勝利種牡馬：ディープインパクト（6勝）

同名の競走

中山競馬場では、1988年から2013年まで2歳オープンの特別競走として同名のレースが行われていましたが、現在のホープフルステークスとは直接的な関連はありません。

まとめ

ホープフルステークスは、2歳馬の頂点を決める重要なレースとして、多くの競馬ファンに愛されています。その歴史と変遷を辿ることで、競馬の奥深さを感じることができるでしょう。

もう一度検索