ホームセンターてんこ

ホームセンターてんこ

『ホームセンターてんこ』は、とだ勝之による日本の漫画作品で、女子高生を主人公としたDIY漫画です。講談社の月刊少年マガジン増刊『マガジンGREAT』（後に『マガジンイーノ』に誌名変更）にて、2007年5月号から2010年11月号まで連載され、単行本は全5巻で完結しています。

あらすじ

物語は、主人公の井本典子（通称てんこ）が、引っ越しを機に九州から関東へやってくるところから始まります。新たな生活の中で、彼女は地元のホームセンターで働く天堂巧作と出会い、DIYの世界に足を踏み入れます。初めてMyドリルを手にしたてんこは、DIYの魅力に夢中になり、様々なもの作りに挑戦していきます。

連載開始時、高校一年生だったてんこは、その後学校に工作部を立ち上げ、その部長として才能を発揮します。彼女の発想力と技術は、学校内でも注目を集め、数々の活躍を見せます。物語を通じて、読者はDIYの基礎知識やテクニックを学ぶことができます。

作品の題材は、木工に留まらず、溶接、陶芸、アクセサリーや小物作りなど多岐にわたります。煉瓦とモルタルを使ったバーベキュー用の竈やアーク溶接など、本格的なDIYにも挑戦しており、その幅広さが魅力です。

登場人物

井本 典子（いもと のりこ）
本作の主人公。15歳で、都立栗八高校に通う女子高生。明るく元気な性格で、DIYに情熱を燃やしています。周囲からは「てんこ」と呼ばれ親しまれています。
井本 香子（いもと きょうこ）
典子の姉で、都内の百貨店に勤務しています。しっかり者で、妹の典子を優しく見守っています。
井本 巌（いもと いわお）
典子と香子の父。福岡県警の警察官で、娘たちを溺愛しています。特に香子のことを心配し、典子と一緒に東京で暮らすことを勧めました。
天堂 巧作（てんどう こうさく）
ホームセンターTENCOの店長代理。DIYの知識が豊富で、てんこにDIYの楽しさを教えた人物です。高校を中退し、祖父の跡を継ぐためにホームセンターで働いています。
天堂 巧三郎（てんどう こうざぶろう）
ホームセンターTENCOの店長で、巧作の祖父。伝説的な職人として知られています。
木反 一錦（きぞり かずき）
巧作の幼馴染で、工務店に勤務する大工。愛称は「板っち」。
辻川 結希（つじかわ ゆうき）
巧作の高校時代の友人。ホームセンターTENCOでアルバイト経験があり、DIYの道具を一通り持っています。
海老沢 杏（えびさわ あん）
てんこの最初の友人。通称「エビアン」。

ホームセンターてんこ増刷騒動

本作は、一時打ち切り宣告を受けましたが、作者であるとだがラジオ番組で宣伝したことや、インターネットでの口コミが広まったことで、人気が再燃しました。その結果、増刷が決定するという異例の事態となりました。この騒動は、作者自身によって漫画化され、インターネット上で公開されています。

同人誌展開

本編以外に、同人誌「ホームセンターてんこEX.」が全4冊刊行されています。番外編的な内容の他、企業とのコラボレーション企画も収録されています。

『ホームセンターてんこ』は、DIYの楽しさや魅力を伝えるだけでなく、登場人物たちの成長や友情を描いた心温まる作品です。DIYに興味がある方はもちろん、そうでない方も楽しめる作品となっています。

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