ホ204

ホ204（ホ二〇四）

ホ204は、大日本帝国陸軍において採用された航空機関砲であり、その設計は航空戦における防空能力の向上を目的としている。この砲は、ブローニング MG53-2 .50航空機銃の作動機構を基本に、一式十二・七粍固定機関砲（ホ103）の口径を37mmに拡大することで開発された。1943年6月、試作砲が完成し、大森中央工業によって製造された。

構造と性能

ホ204は、多様な弾薬の発射に対応可能であり、具体的には四式徹甲弾、四式榴弾、四式特殊焼夷弾が使用される。また、演習用の各種代用弾も用意されていた。この砲の射撃時には、1.3トンという強い反動が生じるため、扱いには技術が求められた。

搭載機と使用例

本砲は、特に一〇〇式司令部偵察機三型（キ46-III）の防空戦闘機への改造版に取り付けられ、三型乙（キ46-III乙）の背面に上向きに装備されていた。携行弾数は35発で、弾薬の補給が可能であった。さらに、ホ204を搭載した機体は「三型乙プラス丙」（キ46-III乙+丙）と呼ばれた。

搭載される機体には、計画段階で提案されたキ94、およびキ102甲、キ108なども含まれる。これらの機体において、ホ204はその特性を生かして、防空任務を遂行する役割を果たした。

まとめ

ホ204は、その独自の設計と多様な弾薬の使用により、大日本帝国陸軍の航空戦力に貢献した。現在では、航空機関砲としての歴史的な価値が評価されており、当時の軍事技術における一つの成果と見ることができる。防空能力の強化を図ったこの砲は、特に航空機搭載時の運用において、その重要性を示している。ホ204についての資料や参考文献は、今でも航空機に関心を持つ人々や歴史愛好家にとって、興味深い情報源となっている。

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