ホ401

ホ401/ホ四〇一

ホ401（ホ四〇一）は、第二次世界大戦中に大日本帝国陸軍により開発された航空機関砲である。この砲は、日本特殊鋼によって試作され、昭和19年3月に試験に合格した。基本的な設計はホ203から引き継がれており、口径が拡大されたバージョンとなっている。

基本情報

ホ401の口径は57mmで、砲口から弾が発射される速度は500m/sと遅いものの、その威力はホ5の20mm弾の18発分に相当する。この砲は主に、航空機に搭載される形で運用されており、キ102乙の機首に搭載された場合は、15発または16発の弾薬を携行することができる。一方、二式複座戦闘機に試験搭載された際には、9発となっていた。ホ401は、その発射速度が2秒に1発程度であることから、空対空戦闘には向かず、地上攻撃用兵器としての運用が求められた。

設計と構造

キ102乙に搭載されたホ401は、機首の一部が整備や装弾のために簡単に取り外せる設計がされており、外した面からは4本のパイプで構成された支持架が伸びている。この支持架は、砲の後方部分と接続されている。また、砲身の上部には16発入りの円筒状のドラムマガジンが設けられていた。再弾薬装置を有しているため、発砲時の反動が大きいが、機体には影響を与えない設計になっている。

試験と運用

昭和19年3月には、キ102乙の試作1号機が完成し、その後も様々な試作機が製造され、福生の航空審査部にて飛行試験が行われた。射撃試験では、砲弾の初速が遅いことや、16発全弾を撃ち尽くすことが難しいといった作動の不具合が指摘された。特に昭和19年秋の天覧飛行では、数発撃ったのみで射撃が停止する事態が発生した。また、夜間射撃の際には発砲炎による視界の障害も問題視された。

実績

ホ401の陸軍の戦果は非常に限られたものであった。1945年1月または3月に、審査部に所属するキ102乙が立川上空でB-29と交戦し、ホ401を2発発射したが、的中したのは右翼の内側エンジンに限られた。その後、このB-29は三式戦闘機によって攻撃を受け、最終的に撃墜された。

弾種

ホ401で使用された弾薬には、徹甲弾、榴弾、ホ401甲および演習用弾（訓練弾）などがあった。

搭載機

主に、以下の航空機に搭載されていた。

• - 二式複座戦闘機
• - キ102乙

ホ401はその性能や設計の問題から、ついには限られた運用しかできずに終わるが、その試行錯誤の中で得られた技術や知識は、後の航空機開発にも影響を与えた。

参考文献

• - 橋立伝蔵監修『日本陸軍機キ番号カタログ』文林堂、1997年
• - 『世界の傑作機No.24 陸軍試作戦闘機』文林堂、1990年。
• - 渡辺洋二『双発戦闘機 屠龍』文藝春秋、2008年。

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