ボイス・フロム・ザ・ダークネス

『ボイス・フロム・ザ・ダークネス』について

『ボイス・フロム・ザ・ダークネス』（原題: Voice from the Stone）は、2017年にアメリカとイタリアで制作されたスリラー映画です。エリック・D・ハウエルが監督を務め、エミリア・クラークが主演を務めています。本作は特に日本では劇場公開されませんでしたが、2018年8月3日にDVDリリースされ、多くの視聴者に届きました。

ストーリー概要

物語は第二次世界大戦後のイタリアが舞台です。若い少年ジェイコブは、母親の死によって言葉を失い、心の深い悲しみに沈んでいます。彼の父親クラウスは、息子がこの困難な状況を乗り越えられるように世話係のヴェレーナを雇います。しかし、ジェイコブの状況が改善する気配はなかなか見えません。

ある日、ヴェレーナはジェイコブが自室の石壁に耳を当てている姿を目撃します。実は、彼の母マルヴィーナは、1000年以上続く採石場を経営する家系に生まれ、その石には特別な意味があったのです。ジェイコブは、この石を通じて亡き母とつながりを持とうとしているのです。

当初、ヴェレーナはジェイコブが悲しみから幻聴を聞いているのだと考えましたが、次第にその石の持つ不思議な力が彼女にも影響を及ぼし始めます。石との交流は、次第に彼女を狂気の世界へと引き込むことになります。彼女自身もまた、ジェイコブの悲しみを理解し、共感しながらも、この不可解な現象に翻弄されていくのです。

キャスト

この映画の主要キャストには、以下の俳優たちが出演しています。

• - ヴェレーナ（エミリア・クラーク）
• - クラウス・リヴィ（マートン・チョーカシュ）
• - マルヴィーナ・リヴィ（カテリーナ・ムリーノ）
• - アレッシオ（レモ・ジローネ）
• - リリア（リサ・ガストーニ）
• - ジェイコブ・リヴィ（エドワード・ジョージ・ドリング）

制作背景

製作に関しては、2011年にマギー・ジレンホールが出演するニュースが報じられるも最終的には不参加となり、2014年にはエミリア・クラークがキャスティングされることが発表されました。主要撮影は同年11月にイタリアで行われ、2017年4月28日にはサウンドトラックもリリースされました。

公開と評価

本作は、2015年の早い段階で劇中写真が公開され、北米配給権は2016年にモメンタム・ピクチャーズによって取得されました。トレイラーは2017年3月に公開され、徐々にその存在が知られるようになりました。

しかし、映画への評価は厳しく、批評掲載サイト『Rotten Tomatoes』では38％の支持率を記録。また、『Metacritic』では42点のスコアでした。批評家たちからは、スリラー映画としては緊張感が不足しているとの声も上がっています。映像美やキャストの好演に対する評価はあるものの、全体として期待を裏切る結果となってしまったようです。

このように『ボイス・フロム・ザ・ダークネス』は、ストーリーと演技には魅力があるものの、スリラー映画としては評価が分かれる作品となっています。

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