ボゴール農科大学

ボゴール農科大学（IPB University）は、インドネシアのボゴール市に本部を置く国立大学です。略称はIPBとして知られています。1876年に設立された農業学校を前身とし、長い歴史を持っています。

歴史

ボゴール農科大学の起源は、1876年にボゴール植物園園長のルードルフ・スヘッフェルが設立した地元住民向けの農業学校に遡ります。その後、オランダ植民地政府によって1916年に林業専門学校、1940年には獣医専門学校が設立されました。インドネシア独立後の1946年、これら3つの学校はインドネシア大学に統合されました。

1963年、インドネシア大学のボゴール地区が独立し、ボゴール農科大学として新たに設立されました。設立当初は、農学部、林学部、獣医学部、畜産学部、水産学部の5つの学部で構成されていました。初代学長には、Prof.Dr. Syarif Thayebが就任しました。その後、1964年に農業工学部、1980年には数理科学部が開設され、教育の多様化が進みました。2019年からは、大学の英語表記を「IPB University」に変更し、国際的な大学としてのブランドを強化しています。

キャンパス

メインキャンパスはボゴール市街の西側に位置し、665ヘクタールもの広大な敷地を誇ります。2009-2010学年度には3500人の新入生を迎え、現在は22,637人の学生が在籍しています。現学長はDr. Arif Satria SP, MSiで、彼は鹿児島大学の卒業生でもあります。

学部

現在、ボゴール農科大学には以下の9学部が設置されています。

農学部
獣医学部
水産海洋学部
畜産学部
林学部
農業工学部
数学自然科学部
経済経営学部
人間生態学部

これらの学部では、多岐にわたる分野の研究と教育が行われています。

対外関係

ボゴール農科大学は、国際的な交流も積極的に行っており、特に日本の多くの大学と協定を結んでいます。以下はその例です。

北見工業大学 (北海道)
東京農工大学
東京農業大学
北海道大学
茨城大学
琉球大学
宇都宮大学
千葉大学
岐阜大学
愛媛大学
高知大学
上智大学
法政大学

また、企業との連携も進めており、シゲタ動物薬品工業（富山）などと協力関係を築いています。

著名な卒業生

ボゴール農科大学は、数多くの著名な卒業生を輩出しており、その中にはインドネシアの政治や経済の中枢で活躍する人物もいます。以下はその一部です。

スシロ・バンバン・ユドヨノ：インドネシア共和国第6代大統領（農業経済学博士号取得）
ススヲノ：インドネシア共和国農業大臣（2009-2014）
アントン・アプリアントノ：インドネシア共和国農業大臣（2004-2009）
ブンガラン・サラギ：インドネシア共和国農業大臣（2001-2004）

これらの卒業生は、それぞれの分野で大きな功績を残しており、ボゴール農科大学の教育の質の高さを物語っています。

ボゴール農科大学は、農業分野だけでなく、様々な分野でインドネシアの発展に貢献する人材を育成する重要な機関です。

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