ボビー・ウォレス

ボビー・ウォレス（Roderick John "Bobby" Wallace, 1873年11月4日 - 1960年11月3日）は、メジャーリーグ創成期に活躍した選手です。主に遊撃手として知られ、その才能は多岐にわたりました。

選手としてのキャリア

1894年、ウォレスは投手としてクリーブランド・スパイダーズに入団。2年目には12勝を挙げるなど、まずまずの成績を残しました。しかし、1897年に三塁手に転向すると、その打撃センスが開花。打率.335、112打点という好成績を記録し、内野のレギュラーとして定着しました。

その後、1899年にセントルイス・カージナルスに移籍。ここでは遊撃手としての才能を発揮し、再び100打点以上を記録しました。1901年には打率.324をマークし、リーグ最多となる542補殺、67併殺を記録するなど、攻守にわたってチームに貢献しました。

1902年、ウォレスはセントルイス・ブラウンズに移籍。1911年まで不動の遊撃手として活躍しました。1911年と1912年には監督を兼任しましたが、チームは低迷。監督としては成功を収めることはできませんでした。

1915年には審判員としても活動しましたが、これは1年限りでした。ブラウンズに15年在籍した後、1917年にカージナルスに復帰し、翌年引退。46歳までプレーを続けました。

引退後

引退後は、シンシナティ・レッズのコーチなどを務め、1937年にはシーズン終盤にレッズの監督として指揮を執りました。その後はスカウトとしてチームを支え、80歳を超えるまで球界に貢献しました。

殿堂入りと晩年

1953年、ウォレスはベテランズ委員会によりアメリカ野球殿堂入りを果たしました。1960年、カリフォルニア州で87歳で亡くなりました。

プレースタイル

ウォレスは、卓越した守備力と打撃センスを兼ね備えた選手でした。特に遊撃手としての守備範囲の広さと、強肩を生かしたプレーは高く評価されました。また、打撃面でもパンチ力があり、チームの中心打者として活躍しました。

記録
補殺数（遊撃手）リーグ最多：3回（1901,1903,1907年）
最高守備率（遊撃手）：2回（1904,1908年）
* 遊撃手としての1試合最多守備機会（17回）のアメリカンリーグ記録保持

ボビー・ウォレスは、メジャーリーグの歴史に名を刻む名選手として、今もなお多くのファンに記憶されています。

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