ボブ・フォーシュ

ロバート・フォーシュ：168勝投手と2度のノーヒットノーラン

ロバート・ハーバート・フォーシュ（1950年1月13日 - 2011年11月3日）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サクラメント出身の元プロ野球選手です。右投げ右打ちの投手として、メジャーリーグで長く活躍しました。1968年、セントルイス・カージナルスからドラフト26巡目で指名され、プロ入り。1974年にメジャーデビューを果たすと、その実力をいかんなく発揮します。

1975年には15勝、防御率2.53（ナショナルリーグ5位）という素晴らしい成績を残し、メジャーリーグでの地位を確立しました。その後も安定した活躍を続け、1977年にはリーグ3位の20勝をマークするなど、カージナルスの投手陣の中心として活躍しました。1982年には15勝を挙げましたが、ワールドシリーズではミルウォーキー・ブルワーズ相手に2度先発登板するも、残念ながら敗戦を喫しました。

フォーシュのキャリアにおける大きなハイライトは、2度のノーヒットノーラン達成です。1978年4月16日のフィラデルフィア・フィリーズ戦、そして1983年9月26日のモントリオール・エクスポズ戦で、見事な投球を披露しました。これは彼の卓越した投球能力を証明する偉業と言えるでしょう。

さらにフォーシュは、打撃面でも優れた才能を発揮しました。投手でありながら通算12本塁打を記録し、1980年と1987年にはシルバースラッガー賞を受賞するなど、打者としても高いレベルで活躍したことがわかります。

1989年、ヒューストン・アストロズで現役を引退。メジャーリーグでの16年間のキャリアで通算168勝を挙げ、その実力を証明しました。しかしながら、オールスターゲームへの出場は叶わず、彼の功績が十分に評価されなかった一面も存在します。

フォーシュの活躍は、彼自身だけにとどまりません。彼の兄、ケン・フォーシュもメジャーリーガーとして活躍しており、兄弟で通算100勝以上を記録した史上3組目の兄弟として知られています。この偉業は、野球史上に大きな足跡を残すものです。ペリー兄弟（ジムとゲイロード）、ニークロ兄弟（フィルとジョー）に続く、名投手兄弟として語り継がれるでしょう。

彼のメジャーリーグでの活躍は、数々の記録や賞に裏付けられています。2度のノーヒットノーラン、2度のシルバースラッガー賞、そして168勝という通算勝利数は、彼の卓越した才能と並々ならぬ努力の証です。惜しくもオールスターに選ばれることはありませんでしたが、ロバート・フォーシュは、メジャーリーグの歴史に名を残す偉大な投手の一人と言えるでしょう。彼の輝かしいキャリアは、多くの野球ファンに感動と記憶を与え続けています。

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