ボブ・ホーサム

ロバート・リー・ホーサムは、1918年2月28日にコロラド州デンバーで生まれ、2008年2月19日に生涯を閉じました。彼は、NFLのデンバー・ブロンコスのオーナー、そしてMLBのセントルイス・カージナルスとシンシナティ・レッズでゼネラルマネージャー（GM）を務めたことで知られています。

ホーサムがプロ野球界に関わるようになったのは1947年、マイナーリーグのアメリカン・アソシエーションに所属するAAA級デンバー・ベアーズのオーナーに就任した時でした。1950年代後半、MLBに対抗する「第3のリーグ」として、ブランチ・リッキーが提唱した「コンチネンタル・リーグ」構想に賛同。MLB球団の本拠地基準を満たすべく、50万ドルを投じてベアーズ・スタジアム（後のマイル・ハイ・スタジアム）を18,000人収容から23,000人収容に拡張しました。

しかし、MLB機構は新リーグ構想を認めず、球団数を増やすことで対応。デンバーには将来的な新球団設立が約束されたものの、当時は実現しませんでした。結果として、ホーサムは球場拡張によって大きな負債を抱えることになります。

解決策として、ホーサムはフットボールに着目。1960年のAFL（現NFL・AFC）設立に参加し、デンバー・ブロンコスを自身の球場に迎え入れました。しかし、チームの成績は低迷し、負債も解消されなかったため、ホーサムはAFLから撤退し、球場を地元自治体に売却しました。

その後、ホーサムは再び野球界に戻り、今度はオーナーではなくGMとしてセントルイス・カージナルスとシンシナティ・レッズで手腕を振るいました。特にレッズでは、1967年から1977年までの11年間、スパーキー・アンダーソン監督と共に、「ビッグレッドマシン」と呼ばれた強力なチームを作り上げました。

一方、ホーサムが創設に関わったブロンコスは、1970年代から成績が向上し、チケット販売も増加。球場は拡張を重ね、70,000人以上の収容人数を誇るようになりました。そして、1990年代後半には黄金時代を迎え、1997年から2年連続でスーパーボウルを制覇しました。

GM引退後の1993年には、コロラド・ロッキーズがMLBに新規参入し、ホーサムの長年の夢であった故郷デンバーへのMLB球団設立が実現。ホーサム自身も、ロッキーズ創設に関わるコロラド・ベースボール・コミッションの一員として貢献しました。

このように、ロバート・リー・ホーサムは、アメリカのプロスポーツ界において、オーナー、GMとして多岐にわたる貢献をした人物です。

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