マイル・ハイ・スタジアム

マイル・ハイ・スタジアムの歴史と役割

マイル・ハイ・スタジアムは、アメリカのコロラド州デンバーに位置し、かつて多くのスポーツイベントが開催されたスタジアムです。その歴史は1948年に遡ります。この年、スタジアムはマイナーリーグのデンバー・ベアーズの本拠地球場として建設され、当初の収容人数は17,000人と小規模でした。しかし、このスタジアムは後に大きな変遷を遂げることになります。

1950年代後半、デンバー・ベアーズのオーナー、ボブ・ホーサムは新しい大リーグ「コンチネンタル・リーグ」の創設計画に賛同し、スタジアムの大規模な拡張を決定しました。50万ドルをかけて設計変更を行いましたが、最終的に大リーグ機構は新リーグを認可しなかったため、彼が行った拡張は無駄に終わったのです。それにより、ホーサムは多額の負債を抱えることになりました。

その解決策としてホーサムは、アメリカン・フットボール・リーグ（AFL）の設立に参加し、デンバー・ブロンコスをスタジアムへと招き入れました。しかし、ブロンコスの成績は振るわず、経営は厳しい状況が続きました。最終的にはAFLから撤退し、スタジアムも地元の自治体に売却しました。

この時期、スタジアムは老朽化が進んでいたものの、ブロンコスの成績が向上するにつれ、観客数も増加しました。その結果、スタジアムはさらなる拡張を経て、収容人数は70,000人を超えるようになりました。この間、1992年にはマイナーリーグの試合も行われていましたが、最終的にはこのスタジアムでの使用を終えることになりました。

1993年4月9日、遂にデンバーにメジャーリーグのチームが誕生しました。コロラド・ロッキーズの初戦では、なんと80,227人という観客が詰めかけ、大リーグの観客数記録を更新しました。ロッキーズは2年間で合計7,701,861人を動員しましたが、1995年にはクアーズ・フィールドへと移転していきました。

その後、コロラド・ラピッズがスタジアムのホームチームとして登場しましたが、スタジアムの老朽化が進んでいたため、2001年に新しいスタジアム「インベスコ・フィールド・アット・マイル・ハイ」が完成すると、両チームは移転しました。結果として、マイル・ハイ・スタジアムは取り壊され、現在では駐車場として利用されています。

このように、マイル・ハイ・スタジアムは様々なスポーツチームに貢献し、デンバーのスポーツの歴史の一部を形成してきました。地域のスポーツ文化に深く根ざした存在であったこのスタジアムの思い出は、今でも多くの人々によって語り継がれています。

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